弔辞


私より年下の方のお通夜、って
初めて行った気がします。

たくさんの参列者の方が
お見送りに来られていました。

知り合いの方も何人かいらっしゃいました。

お子様のお友達と思える子ども達も
たくさん参列されていました。

喪主は
お父さん。
参列者の方々に
懸命にごあいさつされておられました。

自分の息子の葬儀、通夜を行うって
どんな気持ちでしょうか。

私には想像できません。
想像したくもありません。

でも、それが現実なんですよね。

ちょうど一年前、
一緒に長崎に旅行して
あんなに朗らかで、
いつも笑顔で、
周りの人に気を使って、
ほんとにいい人でした。

本当にいい思い出ばかりです。
いつ会っても、ニコニコされていて、
責任感だけはしっかりお持ちでした。

なれない口調ではありましたが、
総会での会長のあいさつ、
人柄が偲ばれました。

たくさんの子どもたち、
お父さん、
奥さん、
家族のみんなを残して行かれるのは
さぞや、
無念、心残りだったでしょう。

たった一年のお付き合いの
私でさえ、
あなたが亡くなったという
現実に直面したとき、
ジグソーパズルの1ピースを
永遠に亡くしたような、
落ち着かない、
取り返しが付かない、
大きな喪失感を感じています。

人の寿命って、誰にも分からない。

それを強く感じました。
私自身も自分ではあと62年生きると
言ってはおりますが、
実は、
明日が寿命かも知れない。

自分の寿命すら、自分でも分からない。

それが分からないから、
なんとなく、平均寿命くらいは生きるだろうと
勝手に決め込んで、
まあ、
あと何十年くらいは大丈夫だ、って
日々、だましだまし、
ゴールが見えないことを理由に
時間を無駄に過ごしているのかもしれない。

でも、私の人生は
見えないゴールに向かって、
見えない終着点に向かって、
今現在も驀進中なのであります。

いつ、突然、ゴールインしてしまうかもしれない。
いつ、突然、ここが終着点ですよって
肩をたたかれるかもしれない。

そんなことをそれとなく、
教えてくれたんではないかな、
そんな気がしたあなたの通夜式でした。

美味しかった長崎ちゃんぽん、
来世でまた
一緒に、食べに行きましょうよ。

溢れる笑顔のあなたの遺影を
なんだか、
正視することができませんでした。

心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 

       
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大北 和彦(おおきた かずひこ)
1966年生まれ。昭和元年頃から続く「大北石材店」3代目。さほどの強い動機もなく始めた石材業だったが、仕事を通じて石にかかわる楽しさ、墓の素晴らしさに目覚め、お墓のプロの証「お墓ディレクター2級試験」第1回試験に合格、その翌年初めての「お墓ディレクター1級試験」にも一発合格し、但馬で唯一の「お墓ディレクター1級を取得する石材店」となる。
本人は兵庫県でも指折りの「お墓好き」を自任するが、その大好きな墓石について、困っている、悩んでいる人が多いことに気づき、墓石についての疑問・質問に答えるため「お墓Q&A」をブログにて執筆中。
1000記事を目指している。