白い林


恐山菩提寺院代(住職代理)を務められる南直哉さんのブログ、
「恐山あれこれ日記」の人気記事を集めた
「刺さる言葉~恐山あれこれ日記」抄が筑摩書房から出版された。

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昔から南さんの書かれる文章が好きで、ほとんどの本を読んでいて、
(しかし、ほとんどの内容を忘れている。。。(^_^;))
このブログも折々読ませてもらっているんですが、
抄となると、読んでみたくなって購入しました。

なるほど、読んだなという文章も結構あるんですが、
これは!!という話もあって、
(おそらく忘れているのかもしれません。。。(^_^;))
楽しく読ませてもらいました。

その中で、いくつか心に残った話があって、
ご紹介します。

その一つ。
「白い林」

恐山ってどんなイメージですか?
おどろおどろしい。。
お化けが出る。。。
イタコの老婆がいる。。。

みたいなイメージだと思います。
私もそういうイメージでした。
確かにそういう雰囲気の場所もあるんだろうけど、
私が想像もしなかった場所があるようなのです。
それが、この「白い林」

賽の河原(と呼ばれる場所)の一角に
夏の頃、突然出現するそうです。
何かというと、
木の枝に大量のタオルがくくりつけてある。
それを遠目に見ると、白い林に見えるそうなんです。

なぜそんなことをするかというと、
暑い夏、あの世から戻ってくる懐かしい死者もきっと
暑いだろう。
せめて汗をぬぐうものを用意しておいてあげようという
残されたものの気持ちがそうさせるそうです。
つまり供養なんですね。

なんて滑稽な、
なんて時代錯誤な、
なんて非科学的な、
というのは簡単です。

でも、わざわざ、この霊場恐山を目指して、
日本全国からやって来られるそうです。
どうして、そんなことをするのか。

わざわざ高い交通費払って、恐山の山の上まで登って
イタコさんに口寄せしてもらって、
温泉に入って、
帰られるそう、なんです。
どうしてそんなことをするのか。

お墓参りと似てませんか?
わざわざ遠い距離、時間とお金をかけて
死者の眠る場所まで訪ねてくる。
懐かしい死者を思い出して、
懐かしい人の声を聞いて、
心を落ち着かせて、
また帰っていく。

時には30メートルもの無数の白い布の帯になるこの白い林を
初めて見たとき、南さんは

「死者」は決して「死体」ではない。
同時にあるのかないのかも曖昧な「霊魂」でも「幽霊」でもない。
「死者」が現れるのは、こういうところなのだ。
この枝や幹に手ぬぐいを結び付けるとき、そこには「死者」が
リアルに現前する。それが「死」において生きる「者」の在り方なのだろう。
「刺さる言葉」(筑摩選書)南直哉より引用

とおっしゃってます。
本来の「お墓の意味」って
そう言う部分に隠されているように思います。

       
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大北 和彦(おおきた かずひこ)
1966年生まれ。昭和元年頃から続く「大北石材店」3代目。さほどの強い動機もなく始めた石材業だったが、仕事を通じて石にかかわる楽しさ、墓の素晴らしさに目覚め、お墓のプロの証「お墓ディレクター2級試験」第1回試験に合格、その翌年初めての「お墓ディレクター1級試験」にも一発合格し、但馬で唯一の「お墓ディレクター1級を取得する石材店」となる。
本人は兵庫県でも指折りの「お墓好き」を自任するが、その大好きな墓石について、困っている、悩んでいる人が多いことに気づき、墓石についての疑問・質問に答えるため「お墓Q&A」をブログにて執筆中。
1000記事を目指している。