Q270~永代供養墓のメリット、デメリットは?


Q269~永代供養墓とは?で大まかな感じは説明しました。

メリットは

① 跡継ぎ、後継者がいなくても入ることができる。
通常のお墓は後継者を必ず決めなくてはなりません。
その後継者がいない場合、お墓を建てることができない
ことも多いのです。
その点、このお墓は後継者不在の方のお墓、と言ってもいいくらい
その点が最大の利点です。

② 永代使用料が必要ない。

お墓を建てる時は、永代使用料+墓石代の費用が発生します。
でも、この永代供養墓は、永代使用料が発生しません。
この費用に含まれる、と言ってもいいのかもしれませんが。

③ 後から費用が発生しない。

後継者がいないと、この部分で請求先がなくなると困るので、墓地管理者は
必ず後継者を定めるのです。
後から費用が発生しない、ので、後継者がいなくても管理者は困らない、
とも言えます。

④ すでに完成しているので、すぐにでも入ることができる。

お墓とは、通常、それぞれ利用者が出来てから製作するので、タイムラグが発生します。
しかし、この永代供養墓はすでに完成しているので、通常、契約成立後すぐにでも
入ることができます。
つまり、共用墓だということです。

⑤ 常に誰かが参拝、献花、してくれているのでさみしいお墓にはならない。

これは、一部の永代供養墓ですが、お彼岸、お盆の季節には
僧侶による読経が必ず行われる、という永代供養墓もあります。
また、たくさんの方が一緒に眠っているので、寂しいお墓にはならない、
という声もききます。

では、逆にデメリットを。

① 永代供養墓と言いながら、永代そこに居続けることはできない。

ほとんどの永代供養墓は33回忌、あるいは50回忌、
早いモノなら、13回忌などで、改葬されて、合祀墓に移されるものが
ほとんどです。その点をよく理解されているでしょうか?

② 管理料が後々必要になってくる可能性が否定できない。

施設の掃除とか、利用者の管理、僧侶による読経などは必ず誰かが
しなくてはならず、費用が発生してもおかしくないと思います。
その部分をどうクリアするのか、をきっちりと決められているのかは
確認すべきですね。

③ 経年劣化していくと、リフォーム、改修といった問題が出る可能性も。

建造物である以上、永久不変はありません。
経年劣化は当然あります。その際、リフォーム、改修費用は
誰が出すのか?建造物の改修の場合、
使用者負担が原則となりつつある現状を見ると、そうなる可能性は
否定できないのでは?

④ 運営母体がなくなると、非常に不安定な状態になる。

寺院は都会よりも田舎の方から徐々に僧侶のいない寺院が増えつつあります。
廃寺ということも想定した場合、運営母体がなくなるということも。
また公益団体の場合も解散する可能性も否定できません。
市町村などの地方公共団体はその可能性は低いですが、サービスの低下、
有料化は考えておいた方がいいかもです。

⑤ お盆、お彼岸に僧侶による読経、ということも
永遠に提供してもらえるのであろうか、という疑問。

寺院経営の場合ですが、費用は取らず善意で実施という場合、
代替わりでなくなることもありますし、有料化ということもあるかもしれません。

 

⑥ 最大の疑問。

永代供養墓がかなりの数で現在、作られていますが、
そのほとんどが建設費すらも回収できていない、と聞きます。
加入数が10%台20%という施設も多いと聞きます。
それほど見込みが立っていない中、いろいろな理由、思惑で建造されていますが、
10年、20年後に存在する永代供養墓はいくつあるのでしょうか?
それすら危ぶまれる施設もあるのではないか、と感じております。

かなりネガティブなことも書いてありますが、
否定しているわけではなく、その可能性も充分に考慮に入れて
永代供養墓に移られるなら、問題はないと思います。

「想定外!!」
「そんなことになるなんて!!」と
後から後悔しないように、

心づもりはしっかりと立てておいてください。

 

 

       
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大北 和彦(おおきた かずひこ)
1966年生まれ。昭和元年頃から続く「大北石材店」3代目。さほどの強い動機もなく始めた石材業だったが、仕事を通じて石にかかわる楽しさ、墓の素晴らしさに目覚め、お墓のプロの証「お墓ディレクター2級試験」第1回試験に合格、その翌年初めての「お墓ディレクター1級試験」にも一発合格し、但馬で唯一の「お墓ディレクター1級を取得する石材店」となる。
本人は兵庫県でも指折りの「お墓好き」を自任するが、その大好きな墓石について、困っている、悩んでいる人が多いことに気づき、墓石についての疑問・質問に答えるため「お墓Q&A」をブログにて執筆中。
1000記事を目指している。