五輪塔を考える(その3)~地震に対して


地震に対して

 

地震のことを考えると、五輪塔は少し不安になります。

まず、
背が高い。


これは、デザイン的には、ある程度どうしようもないことなのですね。
ですが、それを何とかしようとして、考えたのが、
墓相のお墓の五輪塔です。
(実際にそういう意図でデザインされたかどうかは不明ですが、、、)

 

DSC_0007-2

このように、背をできるだけ切り詰めて、低く設計してあります。
そういう意図があったかどうかは不明ですが、
(おそらくあったはずですが。。。)
相対的に、地震には強くなったはずです。
そして、
接地面積が狭い。

お墓の石って、上に行くほど細くなっているのが原則です。
そして、下の石との設置面積と
その石の最大寸法が同じ、あるいは、大きいというのが基本です。

DSC_0042-2

上の写真。青の線が設置面積。
赤の線が石の最大寸法。
青と赤が同じなのが、基本なのです。

ところが、五輪塔はこの原則に反しています。

 

DSC_0046-2

青よりも赤の方が大きいんです。
これが不安定を強くしているわけです。
しかも、火輪(笠)石が大きくなっているので、
余計に不安定になっております。

 

普通の耐震施工で大丈夫か?

 

これは耐震パットを使っても、大丈夫なのだろうかという不安感もあります。
なので、
デザイン、地盤、墓地の状態などを考慮してなんですが、
水輪の石とその上下の部分にステンレスの芯棒を入れさせてもらうこともあります。
(必ず入れるとは限りません。入れない場合もあります)

DSC_0011 (2)

こんな感じでステンレスの芯棒を入れます。
(ちなみに、こちらの写真は古代型を基本に上の空輪、風輪の部分を
意匠的にデザインされてます。)
五輪塔で一番弱い部分は、この水輪の上と下です。
これを補強する意味で、芯棒を入れます。
が、この施工方法の良しあしで、全く効果がなくなったり、
しっかりと地震の力を分散してくれたりするので、注意が必要です。

 

 

       
◆ ここに全ての疑問、質問があります・・・ 【お墓Q&A(カテゴリ別)】

◆ お墓の建て方の基本・・・       お墓を建てる前に...
◆ お墓じまいのまとめ・・・       お墓じまい、基本のキ
◆ 日本のお墓は日本の石で・・・     日本の墓は日本の石で建てる4つの理由
◆ メイドインジャパンのお墓・・・    日本の墓は日本で作るべき4つの理由
◆ 海洋散骨体験しました・・・      約束の海へ~海洋散骨ツアー

    
大北 和彦(おおきた かずひこ)
1966年生まれ。昭和元年頃から続く「大北石材店」3代目。さほどの強い動機もなく始めた石材業だったが、仕事を通じて石にかかわる楽しさ、墓の素晴らしさに目覚め、お墓のプロの証「お墓ディレクター2級試験」第1回試験に合格、その翌年初めての「お墓ディレクター1級試験」にも一発合格し、但馬で唯一の「お墓ディレクター1級を取得する石材店」となる。
本人は兵庫県でも指折りの「お墓好き」を自任するが、その大好きな墓石について、困っている、悩んでいる人が多いことに気づき、墓石についての疑問・質問に答えるため「お墓Q&A」をブログにて執筆中。
1000記事を目指している。