Q331~お墓は石でなくてはならない理由① 亡くなった人の喪失感を癒す


この記事は「お墓は石でないといけないの?」の続きです。

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人が亡くなる、死ぬって大変なことです。

今まで存在していた人がいなくなる。
今まで当てにしていた人があてに出来なくなる
今まで大嫌いだった人がいなくなる。
今まで苦手で苦手で避けていた人がいなくなる。

 

いろいろな関係性がありますが、
とにかく、全てがなくなって、リセットされる。
どんな関係だったかは関係なく、人の死は大きな出来事です。

いろいろな感情がありますが、一番大変なのは、
亡くなった人の喪失感です。
意識する、意識しないはあれど、必ずこの喪失感は存在します。

人が亡くなった後、仏教により行われる行事。
主に逮夜、満中陰法要、百箇日法要、一周忌法要などですが、
その主な意味はこの「亡くなった人への喪失感」を癒すために行われているはずです。

喪に服す、ということも
「亡くなった人に想いを馳せ、失われたことをしっかりと確認する」
ことだと思う。

 

それでも、癒されない喪失感というものがある。
お墓を石で作ることもその「喪失感を癒す」一助となるとかつての日本人は考えていたと思う。
石の持つ大きさ、存在感、重さ、耐久性、霊性、
そういったものを信じて、古くから日本人は石でいろいろなものを作ってきた。
仏像は木像が多いのですが、それは屋内に安置が前提。
屋外なら必ず石像です。

 

仏像に使う素材は石なのです。

石が仏像に使うにふさわしい存在なら、お墓も、となるのは必然です。
大切な人が亡くなった後の喪失感を癒してくれるだろうモノも石だろうと
考えたのも必然かもしれません。
大切な人が亡くなった。
その喪失感で自分を失いそうに感じる。
何とか会いたい。
でも会えない。
顔を見ることはかなわないけれども、せめて存在感が欲しい。
確かにここにわずかではあるが、感じることができるものがある。
それが欲しい。
お墓、そしてその中に眠っている遺骨にそれを求めるのは当然でしょう。
そして、それにふさわしいのは、石しかない、
とかつての日本人は当然そう考えたんでしょう。

今なら、石以外の鉄でもいい。
ステンレスでもいい。
陶器でもいい。
磁器でもいい。
プラスティックでもいいはずです。
でも、
それで代替できますか。

 

やはり石しかないのではないでしょうか。
別の素材で、その気持ちに応えることはできない気がします。
それはおそらく、
人間の感情に応えるだけの歴史がないから、かもしれませんが。

 

       
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大北 和彦(おおきた かずひこ)
1966年生まれ。昭和元年頃から続く「大北石材店」3代目。さほどの強い動機もなく始めた石材業だったが、仕事を通じて石にかかわる楽しさ、墓の素晴らしさに目覚め、お墓のプロの証「お墓ディレクター2級試験」第1回試験に合格、その翌年初めての「お墓ディレクター1級試験」にも一発合格し、但馬で唯一の「お墓ディレクター1級を取得する石材店」となる。
本人は兵庫県でも指折りの「お墓好き」を自任するが、その大好きな墓石について、困っている、悩んでいる人が多いことに気づき、墓石についての疑問・質問に答えるため「お墓Q&A」をブログにて執筆中。
1000記事を目指している。