「お墓の防草化」~意外と使えない、砕石を「樹脂で固める」舗装材

おはようございます。兵庫県豊岡市のお墓と墓石のアドバイザー、おおきた石材店の大北和彦です。
今日は早朝4時から京都へ向かっています。なので、この記事は「予約投稿」です。
晴れたらいいな。。。

IMG_20181220_160422◇ 「お墓ディレクター1級」  お墓のプロの証。お墓の唯一の資格でもある「お墓ディレクター1級」取得者です。

兵庫県北部では唯一の資格者です。合格率3割以下で大学受験よりもはるかに合格が難しい資格です。

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さて、昨日は「固まる土」をご紹介しました。(「固まる土は湿気が嫌い??
今日は、たぶん一番人気、というか、皆さん一番興味があるこれです。

「砕石を樹脂で固める舗装材」です。

私の記事を普段読んでいてくれる方は「ファイバーレジン」といった方が分かりやすいかもしれません。

ファイバーレジン1

こんなのです。一見化粧砂利が入れてあるように見えますが、がっちり固まっております。はい。しかも色が濡れ色。雨上がりではなく、いや、雨上がりだろうと、乾燥注意報が出ている日だろうと関係なく、濡れ色なのですね。

非常に分かりやすく言いますと、固まると透明になる接着剤ってありますよね。あれにこの化粧砂利を混ぜて、墓地の中に流し込んだ、という感じなんです。いろいろな色の化粧砂利が使えますし、見た目がすごく美しい。しかもがちがちに固まっているので、こぼれだすということがない。

この工事がしたいという人の一番の要望は「この美しさ」に惹かれて、うちにもしてほしい。。。

おかあさん

という、女性の方、多いです。「ファイバーレジン」ファンの会会員№5番、みたいな方ですね。

それはそれでいいです。美しいものにあこがれるのは人の常ですね。

豊岡市でも今すごく増えております。この「樹脂で固める」舗装材。すごく多いですね。

 

でも、私は実はこれ、お奨めしておりません。はっきりと申します。お勧めできません。

(大事なことですから、2度いいました。)

色々と理由があります。たくさんあります。一個一個説明します。

まず、耐久性が低いこと。(一つ目の理由)

この舗装材、おおきた石材店は「ファイバーレジン」という商品を使っています。でも、実はこのファイバーレジン、とっても高価なのです。高価なので、多くの石材店さんは違うメーカー品を使っています。そっちの方が安いです。しかも施工も簡単。工事も早い。

「じゃあ、そっちの安い方を使えばいいじゃないか!!」

okoru-oji-1

(久々に出てきました。怒りっぽいおじさん)

安いモノには、安い理由があり、高いモノには、高い理由があるのです。
実はおおきた石材店も安い商品を使ったことあるのです。昔ね。それで、よくわかったのですが、
樹脂が全然違うのです。安い商品の樹脂はホントに簡単に剥離してしまいます。でも「ファイバーレジン」はホントにしつこいです。。。(この表現、わかりますかね。。。)

施工していると、素手でコテとか使うと、手のひらに樹脂が付いたりするのです。それが汚れて手のひらが黒くなります。
お風呂に入ろうが、強力洗剤で洗おうと、4日以上、落ちません。。。
コテとかスコップとかに付いた樹脂はまず通常のやり方では100%落ちません。
作業服についてしまったら、永久に落ちません。

樹脂自体の性能がかなり違うんだと思います。何しろ、高いですから。
他のメーカーの樹脂は数回しか使ったことないので、正確には分からないですが、実感として、耐久性はいくらか劣るのかな、って思っています。
(私の個人的感想です)

じゃあ、ファイバーレジンの耐久性はどうなんだ、となります。

IMG_20200128_080843

こちらは、おおきた石材店の入り口に施工した「ファイバーレジン」です。
手前の赤い部分はもうすぐ10年くらいになるもの。剥離はしてないものの、光沢は全体的に落ちています。
まだ残っている部分もありますが。

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写真左の黒や白が混ざった部分と真ん中の白ぽい部分はまだ5年経過しません。
こちらは、まだまだ濡れ色がしっかりと残っていて、問題ない状態です。

この部分は「ファイバーレジン」をマニュアル通りに施工したものです。直射日光がダイレクトに当たる部分ですし、冬は雪の中に埋まってしまいます。道路沿いなので、排ガスなども影響しているはずです。一番過酷な状況ですが、10年程度は耐用年数があると思います。

ですが、他のメーカーの製品はどうなのか?

豊岡市内には多く「樹脂で固める舗装材」を墓地内に施工されていますが、酷いものは数年、5年以内に光沢が完全に落ちてしまっているものもあります。濡れ色が完全に地の色になっていますね。それをよく見ると、いつも陽が当たる部分は完全に樹脂がなくなっているんですが、日陰の部分はまだ光沢つまり樹脂が残っているんです。
つまり、紫外線によって樹脂が抜けてしまう。その間隔がおそらく他のメーカーの方が早い、ような気がします。
(注意。。。一部のメーカーの「樹脂固め」舗装材を確認したのですが、全てを確認しておりません。中には高性能なものもあるのかもしれません。)

耐久性が低い~「ファイバーレジン」でも10年、他のメーカー品はもっと短い可能性もあるということ。

 

次は施工が大変(二つ目の理由)

とにかく施工が大変なのです。大変だけではなく、気を使う。湿気との闘いなのです。この舗装材は。以下、その理由を細かく説明しますね。

◇冬季は施工しない

おおきた石材店の方針です。施工時に湿気とか水分があると施工不良に直結します。以前、冬に依頼されて、施工現場に天幕を張って、完全養生しても、朝に行ってみると、湿気で完全に濡れていて、バーナーで乾燥させてから、施工、というとんでもない手間と時間が掛かりました。それでも、あの施工は大丈夫だったのかと不安です。表面を乾燥させても、下から湿気が登ってきます。完成後の解体、再施工って一番やりたくない仕事ですから。

 

◇下地はコンクリートを施工する

これも、おおきた石材店では標準でしています。砕石の踏み固めたものでもいいそうなのですが、下地とファイバーレジンとの間にプライマーと呼ぶ接着剤をファイバーレジンは必ずします。このプライマーが砕石では十分くっ付かないのではないかと思うのです。なので、鉄筋まで入れませんが、可能ならメッシュ筋を入れたコンクリートを下地に施工します。

 

◇ファイバーレジンと下地の間に接着剤を

上で書きましたが、ファイバーレジンを施工する前に下地の上に接着剤を流布します。プライマーと呼ばれていますが、これが完全に接着剤。ですから、下地が湿気ていると付きません。完全乾燥させないとダメな理由です。冬、雪が降っていたリ、雨が降っていたりすると、もうホントに施工できません。梅雨の時期も、極めて気を使います。湿気が大敵なのです。

 

◇炎天下でも、施工困難

暑い日ならいいのか、というと、そちらでも難しくなります。気温が高いと樹脂が早く固まってしまって、施工が逆に難しくなります。こちらも気を使いますね。少量ずつ混ぜて施工すると時間と手間もかかりますから。

 

◇攪拌不足だとやり直し

ファイバーレジンの場合、2種類の液を混ぜて樹脂を作り、それに砕石を投入して、ファイバーレジンを作るのですが、分量がしっかり決まっています。通常のイメージより砕石が少ない感じです。ですから、追加で砕石を入れたいという悪い考えが出てきます。配合が違ってくるので、私はしないことにしています。これが原因で施工不良になったり、樹脂の寿命、耐久性が短くなったりする原因になる気がします。それ以上に、ファイバーレジンの場合、砕石と樹脂の攪拌が十分でない場合、白い気泡が出来て、そのまま施工すると施工不良(見た目が悪いだけで、品質には問題ないはずです)となります。白い泡が出来て、見た目がすごく悪いんです。私はまだ施工始めて間もない頃、この気泡が出来て、その部分だけ、完成後、剥がして、再施工をしたことがあります。攪拌不足はホントに注意しないといけません。

 

まだいくつか細かいことがありますが、ホントに施工が大変で難しいのです。

 

そして、最後にとてもショッキングなことが。。。

長くなったので、続きは明日。。。(^_^;)

 

 

 
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大北 和彦(おおきた かずひこ)
1966年生まれ。昭和元年頃から続く「大北石材店」3代目。さほどの強い動機もなく始めた石材業だったが、仕事を通じて石にかかわる楽しさ、墓の素晴らしさに目覚め、お墓のプロの証「お墓ディレクター2級試験」第1回試験に合格、その翌年初めての「お墓ディレクター1級試験」にも一発合格し、但馬で唯一の「お墓ディレクター1級を取得する石材店」となる。
本人は兵庫県でも指折りの「お墓好き」を自任するが、その大好きな墓石について、困っている、悩んでいる人が多いことに気づき、墓石についての疑問・質問に答えるため「お墓Q&A」をブログにて執筆中。
1000記事を目指している。