Tag Archives: お墓物語

a1570_000001_m

何にも代えがたい宝物

※ この文章は後編です。こちらから読んでください。(→「一目ぼれでした」

 

その書類を見ていると、主人が私のために残してくれた
大切な宝物、のような気になりました。
「二人だけのための終の棲家だよ」って言ってくれている気がしました。

そうすると、突然たくさんの思い出とたくさんの想いが
濁流のようによみがえってきたんです。
主人とのたくさんの思い出。
何事にも代えがたい大切な記憶。
それらすべてが私の中によみがえりました。

それから私は狂ったように泣き崩れて
しばらくは、自分でもおかしくなってしまったのかと思う程
涙があふれ続けました。

それが収まり、涙も出尽くしたかなと思った頃、
主人がこの世にいないということの片りんだけでも、心の隅っこに認めることが
出来るようになりました。

それで、
まず一番の望みは、あのお墓に主人と一緒に入ること。
いろいろ考えて、分骨という方法があることを知りました。
ご遺骨の一部を分けて別のお墓などに納めること。
でも、あの義理の両親がそれを認めてくれるはずがありません。
何しろ、お墓の場所すら教えてくれないのだから。

まず、主人の遺骨が収まっているお墓を探さないと行けない。
ことあるごとに実家には内緒でその近所の御寺院を探し回りました。
旧家なのできっと大きな寺院の中にお墓があるはずだ。そう思ったんです。

割と早く主人の納まっているお墓は見つけました。
広い寺院の墓地の中でひときわ目立つお墓だったのです。
どうやら、新しくお墓を建て直したようでした。
出来たてのお墓に見えました。
でも、恥ずかしい話、お墓の構造って私全く知らなかったんです。
どうやってお骨がお墓の中に納まるのか、すら。
何しろ、お骨をお墓に納める様子を見たことなかったから。

そこで、一旦その日は諦めて、自宅に帰り主人のお墓を建ててくれた業者さんにお電話したんです。
おおきた石材店さんとおっしゃいました。
そこで、お墓の納骨の仕方を教えてもらいました。
とっても親切に分かりやすく教えて頂けたんで、イメージできました。
で、あまりにも親切に対応して頂けたので、
思い切って私の考えていることをすべて話してみたんです。

しばらく熟考されておられました。
で、その後のおおきたさんのお答えは。。。
「すいません。奥さんのお気持ちは痛いほどわかります。
奥さんのしようとしていることは、まっとうな人間として、決して間違っていません。
でも、
お墓から密かに遺骨を持ち出す、という行為は、法に触れる可能性が高いです。
どうか、実家のご両親に了解を頂くようにしてください。
あるいは、
それが無理なら、法に則った手続きを踏んで、行うようにしてください。
でないと奥さんが悪者、犯罪者になってしまいます。」

「分かりました。諦めます」そう答えました。
おおきたさんはホントにほっとした表情でした。が
一抹の疑問もお持ちのようでした。

でも、もちろん「諦める」、そんなつもりは全くありません。
おおきた石材店のホームページに「納骨の仕方」という写真で説明してあるページがあったので、
そこを何度も何度も見返して、自分の中でシュミレーションしてみました。
多分、問題なくできると感じた時、再び主人の納まるお墓へ向かいました。

夜が都合が良かったんですが、夜は施錠されてはいることができないようだったので、
平日の昼間、人気が少ない時間だと思える時間を見計らって、主人のお墓の入り口を開けました。
とっても重かったです。
とても重たいのは、予想外でした。
おそらく普段なら、一ミリも動かすことはできなかったと思います。
でも、その時は、少しずつ少しずつ動いてくれたんです。
横にずらす要領で、少しずつ少しずつずらし、
やっと片手が入るだけのスペースが開きました。
中の様子をのぞくと、たくさんの古い骨壺の中に、
真新しい骨壺が一つ。

これだ!!
主人の遺骨だ!
その骨壺に触った瞬間、久しぶりに主人にふれた気がしました。
ごめんなさい。遅くなって。
やっと、来たよ。

しばらく片手でその主人の骨壺を感じていました。
が、長くそんなことをしているわけにもいかず、
すき間をのぞきながら、片手で、骨壺の蓋を開けて、その中の遺骨から
出来るだけ小さなひとかけらを取り出したのです。

ハンカチにそのひとかけらをくるんでポケットにしまい、
骨壺から外に出したお骨を元に戻し、
骨壺にふたをし、
また渾身の力でお墓の石を元に戻しました。
自分でも驚くほどの力でした。
私にこんな力があったのかと不思議な気持ちになりました。

多分主人が手助けしてくれたんだと思います。

全てが終わった後、
お墓に手を合わし、
主人に言いました。
「ごめんなさい。
ホントは全部持っていきたいんです。
でも、そうしてしまうとお義父さん、お義母さんもきっと
悲しまれると思うの。
それは、あなたも望んていないと思うから、ほんの一かけらだけ、もっていきます。
ごめんなさい。
じゃあ、また来ますね。」

そう言って、お墓の前を去りました。

その大切にしまった遺骨のかけらを
小さな壺に入れて、主人が購入したお墓に納めました。
納めると同時に、なんだか安堵したというか、
主人が帰ってきたように思えて、ホントにうれしかったです。

私がしたことは犯罪かもしれません。
でも、それしか方法がなかったんです。
他にどんな方法をとればよかったんでしょうか?
今は本当に心安らかで、守ってくれるものが出来た気分です。

まだまだ主人がいないことには慣れなくて、
誰もいないリビングを見ると、涙が出そうになります。
でも、それでも、昔とは違います。
どうしてもさみしくなったら、お墓へ行きます。
お墓へ行って主人に話しかけます。
応えてはくれないけど、主人に見守ってもらっている気がするんです。
きっと。
そう思います。

まだしばらくは、主人の元へはいけないけど、
それまで、私がそこへ行くまでは、
しばらく待っていてね。
そう話しかけています。

 

※ この文章は全てフィクションです。また違法行為が疑われる表現が含まれますので、
決してマネしないで下さい。

 

       
◆ 連続読み物、気合入ってます。・・・ 【連続記事まとめ】

◆ ここに全ての疑問、質問があります・・・ 【お墓Q&A(カテゴリ別)】

◆ お墓の建て方の基本・・・       お墓を建てる前に...
◆ お墓じまいのまとめ・・・       お墓じまい、基本のキ
◆ 日本のお墓は日本の石で・・・     日本の墓は日本の石で建てる4つの理由
◆ メイドインジャパンのお墓・・・    日本の墓は日本で作るべき4つの理由
◆ 海洋散骨体験しました・・・      約束の海へ~海洋散骨ツアー

  ◆お墓の疑問、受け付けております◆ あなたが疑問に思うこと、どうしてなのと思うこと、どんなことでもお尋ねください。 この「お墓の疑問Q&A」でお答えいたします。 お問い合わせは、 こちらからどうぞ→→→「お墓の疑問お問合せフォーム」

 
a1810_000007_m

一目ぼれ、でした。(長文です)

※ この文章は全てフィクションです。また違法行為が疑われる表現が含まれますので、
決してマネしないで下さい。

 
一目会ったとき、好きになりました。
大学の山岳サークルに入会した時に、最初に声をかけてくれたんです。
普段女性に声をかけるなんて、絶対しないタイプなんですが、なぜかその時は
気になって、思い切って声をかけた、と後から聞いたら、言っていました。

その後、今度はこっちから思いっきりプッシュして、
付き合うことになったんです。
それが主人でした。

その後、大学時代は大好きな山歩きを二人でよく行きました。
一年先輩の主人は先に卒業して、大手メーカーの研究員として働いていました。

それから私も大学を卒業して、
私たちは結婚することになりました。
結婚するときの条件として、主人の両親から言われたことは、
〇 主人と私は実家に帰って、家業を継ぐこと
〇 当然、両親と同居すること
〇 私は家庭に入って、家事と家業の手伝いをすること
主人の実家は田舎ですが、旧家で、ご両親とも非常に厳しい人でした。
特に義理の母とは、私とは合わないというか、
とにかく苦手でした。
義父もいつも怒っている雰囲気で、とてもしゃべりにくかったです。

それでも頑張っていろいろとなれない田舎暮らしと濃密な近所付き合いをこなし、
義理の母と義父に従い、言われた通りに過ごしてきたんですが、
だんだん自分でも知らず知らずに気持ちが落ち込む日々が多くなり、
軽い鬱(うつ)状態になってしまったんです。

私の事を心配してくれていたこともあり、
また主人も研究者肌といいますか、あまり人前で話したりということが好きではなく、
仕事にもずいぶん悩んでいた時期もあったようです。

主人が「家業をやめて、別居する」とを宣言してしまったんです。

当然、主人の両親は猛反対。しばらくは言い争いの時期がありました。
でも、主人も頑固なところがあって、
とうとう家を出てしまったんです。

運よく主人の友人の”つて”で中小メーカーの研究員の職を得て、
2人の暮らしはスムーズに行きました。
2人だけの生活は本当に楽園の様な日々で、
子どもはできませんでしたが、私にとって何物にも代えがたい大切なものでした。

そんな楽園に陰りが見え始めたきっかけは、
ある朝の主人の言葉からでした。

「最近、体調が良くないんだ。。。」

その時は大したことない、と主人はあまり気にしていないようでした。
でも、
その体調不良が長引き、しかも少しずつ悪化しているような気がすると
言いだして、病院に行くことを相談しました。
病院に行ったことなどほとんどない主人は、すごくいやそうだったんですが、
何か不安がよぎった私は、引っ張っていくように、連れて行き、
精密検査を受けました。

結果は「がん」
しかも、ステージ4。
いわゆる末期がんです。

この宣告を受けてから、私は少しずつおかしくなっていたのかもしれません。
主人よりも私がろうばいしてしまって、
病院からどうやって帰ったかも覚えていません。

本当に困ってしまいました。
誰かに相談したい、
でも、相手がいません。
私は一人っ子で、
両親は早くに亡くなってしまっていて、
相談できる人がほぼ全くいなかったんです。

主人の体調は日に日に悪くなってしまって、
会社も辞めざるを得ない状態でした。
自宅で静養をしばらくしていたんですが、やはり入院しなくてはならなくなりました。

入院した後は本当に驚くほど急速に体力が衰えて、
日に日に死が近づいていることを実感させられ、
主人の顔を見ることさえ、辛くなりました。

本当に私一人で、不安で不安で、誰かに相談したくて、
とうとう「二度と連絡してくるな!」とまで言われた主人の実家に
電話してしまったんです。
主人には、なにがあろうと実家には連絡するな、と言われていたのに。

主人の両親が初めて病院に来られた時には、
主人はほとんど意識も失いかけていて、私が誰なのかもわからない状態でした。
義理の母と義父にはずいぶん叱られました。
「どうしてもっと早く連絡しなかったのか!」と。

それからは、よくわからない状態でした。
主人は、義父の知り合いの国立病院に転院させられ、
私は面会にも行けない状態になってしまったんです。
それでも私は、もしかしたら主人が快方に向かう可能性があるのでは?
などと僅かなの望みを託していました。
今から思えば、本当におかしくなってしまっていました。

その半月後、主人は亡くなりました。
主人の亡くなったことだけは、連絡がありました。
でも、
葬儀も参列させてもらえませんでした。
何もかもどうでもよくなってしまっていたのかもしれません。
その時は。
主人がこの世にもういない、ということを受け入れる、
認めることが出来ずにいたように思います。

日々、息をしているだけ。
後は何もしていないような日々が続いていました。
主人はおそらく実家のお墓に納骨されているはずでした。
でも、その実家のお墓も場所が分からない。
どこにあるのかも分からない。

そんなことはどうでもいい、
そんな気持ちでした。

そんな日々がしばらく過ぎ去って、ある日、大事な書類が入った引き出しから
あるものを見つけたんです。

「永代使用許可証」

最初は何かが分かりませんでした。
何の書類なのか??

でもしばらくして、思い出しました。

「あ、そうだ、お墓だ」
まだ主人が元気なころ、突然、お墓を作ろうと言い出したんです。

「二人だけのお墓だ。もし子供が出来たら、子どもも入ってもいいけど、
出来なければ、それはそれでいい。二人だけのお墓にしよう」

そう言って、お墓を作ったんです。

それまでずっと忘れていたんですが、その書類を見つけて
思い出したんです。

 

※ この続きはこちらです→→(「何にも代えがたい宝物」

       
◆ 連続読み物、気合入ってます。・・・ 【連続記事まとめ】

◆ ここに全ての疑問、質問があります・・・ 【お墓Q&A(カテゴリ別)】

◆ お墓の建て方の基本・・・       お墓を建てる前に...
◆ お墓じまいのまとめ・・・       お墓じまい、基本のキ
◆ 日本のお墓は日本の石で・・・     日本の墓は日本の石で建てる4つの理由
◆ メイドインジャパンのお墓・・・    日本の墓は日本で作るべき4つの理由
◆ 海洋散骨体験しました・・・      約束の海へ~海洋散骨ツアー

  ◆お墓の疑問、受け付けております◆ あなたが疑問に思うこと、どうしてなのと思うこと、どんなことでもお尋ねください。 この「お墓の疑問Q&A」でお答えいたします。 お問い合わせは、 こちらからどうぞ→→→「お墓の疑問お問合せフォーム」

 
DSC_0032

「お墓物語」~お墓にまつわるエピソード集

おはようございます。
但馬、豊岡のお墓と墓石のプロ、おおきた石材店のカズ(stoneman-ohkita)です。
今現在、ご遺骨をお持ちで、その行き先をお探しの方、あなたに一番あった安置先を探しませんか?
そのお手伝いをいたします。
お問い合わせは、こちらから。

 

申し込んでいた「お墓物語」~お墓にまつわるエピソード集が届きました。

DSC_0001

 

2011年3月発刊なので、6年前ですね。

 

DSC_0003

 

当時、編集委員会が時間を込めて作成したこの冊子。原稿公募しました。

委員会メンバーだった私も投稿したところ、運よく審査に通って、原稿が載ることになりました。

DSC_0032

 

その原稿が、私の父を書いたこと。当時、亡くなってそれほど経ってなかったので、石職人だった父のことを書いたところ、運よく、取り上げられ、「優秀賞」という賞も頂きました。

 

DSC_0033

 

いや、嬉しかったですね。私の書く文章が認められた初めての経験かもしれません。協会から商品(商品券でしたが。)を頂いたことのある会員は私だけではないかなと、それがひそかに自慢です。

 

DSC_0041

 

ちなみに、一番最初に載っている三浦るるさんという方の「祖父との出会い」という作品が最優秀賞です。

 

DSC_0037

当時、年次大会に三浦るるさんをご招待して、お話を聞き、記念写真も撮らせていただいた気がするな。。。結構美人な女性だった気がする。当時は19歳だとおっしゃられてたかな。

 

私にとっても、非常に思い入れのある小冊子です。

 

「お墓物語」~お墓にまつわるエピソード集(第一集)

「読みたいな~」という方は、限定100部ですが、お問合せから、メッセージ下さい。送料のみご負担でお送りいたします。

 

近所の方なら、私がお持ちしますし、取りに来られても大丈夫ですよ。

 

お問合せ先はこちらへ。

       
◆ 連続読み物、気合入ってます。・・・ 【連続記事まとめ】

◆ ここに全ての疑問、質問があります・・・ 【お墓Q&A(カテゴリ別)】

◆ お墓の建て方の基本・・・       お墓を建てる前に...
◆ お墓じまいのまとめ・・・       お墓じまい、基本のキ
◆ 日本のお墓は日本の石で・・・     日本の墓は日本の石で建てる4つの理由
◆ メイドインジャパンのお墓・・・    日本の墓は日本で作るべき4つの理由
◆ 海洋散骨体験しました・・・      約束の海へ~海洋散骨ツアー

  ◆お墓の疑問、受け付けております◆ あなたが疑問に思うこと、どうしてなのと思うこと、どんなことでもお尋ねください。 この「お墓の疑問Q&A」でお答えいたします。 お問い合わせは、 こちらからどうぞ→→→「お墓の疑問お問合せフォーム」

 
DSC_0002-001

Q244~みんなどんなこと考えてお墓建てているのかな?

お墓を実際に建てた人が、

どうして建てたのか?
なぜ建てたのか?
どういう気持ちで建てたのか?
どんな思い入れがあるお墓なのか?

ということをつづった文集がこの本です。
日本石材産業協会が編集、発行している小冊子
「お墓物語」第一集と第二集です。

sale01.html

こちらもちなみにですが、
第一集の中に、私が書いた文章もありまして、
優秀賞を頂いたんです。

DSC_0002-001

亡くなった石屋だった父のことを書いております。
非常に恥ずかしい文章なのですが、
良ければ読んでくださいね。

私の商圏エリアの方は無料進呈いたします。
(兵庫県豊岡市、養父市、朝来市、美方郡香美町、新温泉町、京都府京丹後市)
それ以外にお住まいの方は、直接、
日本石材産業協会ホームページからお問合せ下さい。

また、会員限定販売なので、同業他社の方はご遠慮ください。

       
◆ 連続読み物、気合入ってます。・・・ 【連続記事まとめ】

◆ ここに全ての疑問、質問があります・・・ 【お墓Q&A(カテゴリ別)】

◆ お墓の建て方の基本・・・       お墓を建てる前に...
◆ お墓じまいのまとめ・・・       お墓じまい、基本のキ
◆ 日本のお墓は日本の石で・・・     日本の墓は日本の石で建てる4つの理由
◆ メイドインジャパンのお墓・・・    日本の墓は日本で作るべき4つの理由
◆ 海洋散骨体験しました・・・      約束の海へ~海洋散骨ツアー

  ◆お墓の疑問、受け付けております◆ あなたが疑問に思うこと、どうしてなのと思うこと、どんなことでもお尋ねください。 この「お墓の疑問Q&A」でお答えいたします。 お問い合わせは、 こちらからどうぞ→→→「お墓の疑問お問合せフォーム」