こんにちは。兵庫県豊岡市のお墓と墓石のアドバイザー、おおきた石材店の大北和彦です。
「春になったら、お墓を建てようと思って」
毎年、3月のお彼岸を過ぎたあたりから、こういうご相談が一気に増えます。
その気持ち、よくわかります。冬が終わり、お彼岸でお墓参りをして、「やっぱり、ちゃんとしたお墓を建ててあげたい」と思う。春というのは、そういう季節です。
ただ、正直に言います。
「春になってから動き始めると、夏のお盆に間に合わないことがあります。」
これは脅かしではなく、毎年実際に起きていることです。今日はその理由を、石材店の現場から正直にお伝えします。

◇ お墓ディレクター1級:お墓のプロの証、1級取得者は全国で2桁
◇ 墓地管理士:お墓、納骨堂、永代供養墓の法律の専門家
◇(一社)日本石材産業協会正会員、兵庫県支部理事
◇ 石材加工技能士1級:石の加工の技能を表する国家資格
◇ 雨漏りしないお墓「信頼棺®」正規代理店
◇ 「地震に強いお墓」施工店
おおきた石材店
昭和の初めより三代続く、兵庫県豊岡市の小さな石材店。震度7の地震でも倒れなかった「地震に強いお墓」と特許技術「雨漏りしないお墓、信頼棺」の正規代理店。百年後に残るお墓を作っています。

なぜ春は「お墓工事の申し込み」が集中するのか
お墓を建てるご依頼が集中するタイミングは、大きく分けて3回あります。
春のお彼岸(3月)、夏のお盆(8月)前、そして秋のお彼岸(9月)です。
なかでも春は特別で、複数の理由が重なります。
ひとつは、前の年の秋冬に亡くなった方の「初盆」が夏に控えているケースです。但馬地方では、亡くなってから初めて迎えるお盆(新盆・初盆)を大切にする風習があります。そのお盆までに、きちんとお墓を建てたいというご遺族が、春になって一斉に動き始めます。
もうひとつは、一周忌のタイミングです。前の春や夏に亡くなった方の一周忌法要が春〜夏に重なり、「法要に合わせてお墓を建てたい」という依頼も多くあります。
さらに、単純に「冬が終わって動きやすくなった」という気候的な理由もあります。但馬・豊岡の冬は厳しく、今年も雪が多かったです。そうなると、積雪で墓地に近づきにくい時期が続きます。雪が解けて、ようやく気持ちが前に向く。それが春です。
こうした理由が重なって、春は石材店への相談・依頼が一気に集中します。
「お墓を建てる」には、どのくらい時間がかかるのか
「相談してから、どのくらいで完成しますか?」
よく聞かれる質問です。正直に言うと、最短でも2〜3ヶ月はかかります。順調に進んでも、です。
なぜそんなにかかるのか。工程を順番に見てみましょう。
① 打ち合わせ・設計(2〜4週間)
石の種類、デザイン、文字の内容、彫刻の仕様。決めることは意外と多く、1回の打ち合わせで終わることはほぼありません。ご家族で相談してから決める、ということも多いですね。この段階で2〜4週間かかることはよくあります。
② 石材の加工(4〜8週間)
墓石の加工は、中国の加工工場で行うことが多いです(国産石でも加工は海外の場合が多い)。設計図をもとに石を切り出し、研磨し、日本に輸送する。この工程だけで1ヶ月前後かかります。
文字彫刻は、他の石材店では、中国加工に含めている場合がありますが、おおきた石材店では、自社の彫刻にこだわりがあります。必ず正面の文字は自社で彫刻しています。お墓の文字を彫刻する、ということが極めて大事な行為だと思われるからです。「石に文字を刻む」ということがただの石が「お墓」になる理由だと考えています。

なので、文字彫刻の時間が別途かかります。
また、「地震に強いお墓」の場合、ほぼすべての石に2個ずつ穴を開けて、ステンレス製の滑り止めボルトを設置しますので、それにも時間がかかります。

意外と石の加工にも時間がかかるのです。
③ 基礎工事・養生期間(4〜6週間)
実は、工事の工程のなかで最も時間がかかるのがここです。
契約が締結したら、石材の加工と並行して、すぐに基礎工事に取り掛かります。基礎工事とは、墓地の地面を掘り起こし、砕石・鉄筋を敷いてコンクリートを打つ作業です。この基礎が、お墓全体の土台になります。

おおきた石材店では、地震に強いお墓をつくるために「トップベース工法」を採用しています。これは通常の基礎工事よりも工程が増えるため、さらに時間がかかります。
そして、最も見落とされがちなのが「養生期間」です。
コンクリートは打設直後から少しずつ固まっていきますが、本来の強度に達するまでには約3週間かかります。この養生期間中は、上に石を載せる作業ができません。十分な強度が出ていない基礎の上に墓石を建てても、意味がないからです。

養生を終えてから石材を据え付け、接着・目地処理を経て完成となります。工事の日程は「晴れの日限定」でもあります。豊岡市は年間日照時間が全国の市区町村のなかでも最低クラスで、晴れの日を選んで工事を組もうとすると、どうしても日程が詰まります。
「石が届いたらすぐ建てられる」と思っている方が多いのですが、基礎工事から据え付け完了まで、順調でも1ヶ月以上かかるのが実際のところです。
④ 完成・開眼法要の日程調整
お墓が完成したら、お寺の住職に開眼法要(魂入れ)をしていただく必要があります。お盆前はお寺も多忙です。住職のスケジュールも早めに押さえる必要があります。
これらを合計すると、打ち合わせから完成まで最短でも2.5ヶ月、通常は4ヶ月前後かかります。8月のお盆に間に合わせたいなら、逆算して3月中〜4月初旬には相談を始めている必要があります。「春になったら動こう」と思って4月・5月に動き始めると、すでに間に合わない可能性が出てきます。
「間に合わなかった」ときはどうなるのか
「お盆までに間に合わなかったら、どうなりますか?」と聞かれることがあります。
遠方から親族が集まる初盆・新盆には、完成したお墓の前でご供養したい。それは当然のことです。「完成が間に合わなかったから、工事中のままで」というわけにはいきません。お盆の日程は動かせません。だからこそ、期間に余裕が必要なのです。
私が石材店として正直に言えるのは、「余裕をもって相談してもらうほど、丁寧な仕事ができる」ということです。急いで進めると、じっくり選べたはずの石材やデザインも、時間に追われて妥協することになりかねません。
「急いでいない」人こそ、早めに動いた方がいい理由
「うちはお盆にこだわらないので、いつでもいいんです」というご家族もいます。
それでも、早めに動くことをお勧めします。理由は2つあります。
ひとつは、石材の価格変動です。中国産石材の価格は為替(円安)の影響を受けています。「来月相談しよう」と思っているあいだに、仕入れ価格が上がることがあります。価格が決まるのは契約時点ですので、早いほど有利なことがあります。
もうひとつは、国産石材の在庫です。大島石や天山石など、国産の銘石は採掘量が限られています。「国産石でお墓を建てたい」という場合、在庫があるうちに動くことが大切です。いいものから売れていきます。
まず「話を聞いてもらう」だけでいい
「まだ何も決まっていないのに相談していいのか」と遠慮される方がいます。
それで大丈夫です。むしろ、何も決まっていない段階で一度話を聞いてもらうのが、一番いいお墓づくりへの近道です。
おおきた石材店では、無料でお墓の相談を受け付けています。「どんな石があるか見てみたい」「予算の目安だけ教えてほしい」「お寺の墓地に建てられるか確認したい」、そういった入口の段階のご相談から、丁寧にお話しします。
LINEでのご相談も受け付けています。写真を送っていただければ、現状のお墓の状態を確認した上でお答えすることもできます。
まとめ:春のお墓工事、動くなら今です
- 春(3〜4月)は、お墓の相談・依頼が一斉に集中する時期
- 打ち合わせ〜加工〜工事〜開眼法要まで、最短でも2〜3ヶ月かかる
- 夏のお盆(初盆・新盆・一周忌)に間に合わせたいなら、3月中〜4月初旬には相談を始める必要がある
- 「急いでいない」人こそ、石材の価格・在庫の面で早めに動く方が有利
- 「まだ何も決まっていない」段階の相談を、一番歓迎しています
豊岡市・但馬地域でお墓のことでお悩みの方、ぜひ一度おおきた石材店にご相談ください。

お墓ディレクターの視点
春になって「そろそろ」と思い始めた方、タイミングとしてはもう動き始めていい時期です。「何も決まっていない」で構いません。お墓づくりは、一緒に考えるところからスタートするものだと思っています。まずは気軽にLINEでメッセージをください。
















