兵庫県豊岡市のお墓と墓石のアドバイザー

そのお墓、誰のために建てますか?

 

お墓って、誰のために建てるのですか?

お墓は誰のために2

「お墓って、どうして建てるの?」

そういう子供の疑問にあなたはどう答えますか?

人が亡くなって、ご遺骨が残った。そのご遺骨を納めるための場所がない。ないから用意する。そういうモノだと考えることもできますね。そうなると、お墓って結構高額だし、もう少し費用が抑えられるものがないかな、と思案を巡らして、樹木葬、海洋散骨、永代供養という新しい選択肢を選択をする。全員がそうだとは思いませんが、ある一定の数の人がそういう判断をしているだろうな、という想像は付きます。

ではここで、一つの疑問が浮かびます。

〇 7万年前のネアンデルタール人がお墓に花を供えたのは、なぜなのか?

〇 毎年お盆の時期、多くの日本人が自分の故郷である土地に帰り、お墓参りをするのはなぜなのか?
(2020年はできなかった人が多く、それを悔やんでいた人がテレビに出ていた)

〇 ほとんどの日本人がお墓を建て、それを極めて大切なものとして扱うのはなぜか?

お墓が遺骨を納めるためだけのものなら、ある種、ここまで手をかける必要があるでしょうか? 

それだけの価値しかないのなら、「お骨埋葬地」っていうのを作ってそこに一緒に埋葬すればいいのではないでしょうか?(一部の「樹木葬」「永代供養墓」はお骨埋葬地になっていますが、その話は別の機会に。。。)

あなたにとって、お墓とはどんなものなのでしょう。どうしてお墓を建てるのでしょう。高額の費用をかけて、それでもお墓を建てたいと思うのはなぜですか?

そんな疑問の答えのひとつではないかと思うのが、記憶です。

私たちには記憶というものが常に付きまといます。特に大切だった人との思い出は、何一つだって失いたくない。このままずっと続くと思っていた大切だと思う人との生活。それを留めておきたいのです。どこかに。それをなくしたくないから。

若くして亡くなったおとうさんへ

寡黙で働き者だったおとうさん。高校の途中までしか一緒にいられなかったけど、本当にありがとう。あんまり話をした記憶がないけど、いつもいつも朝早くから夜遅くまで仕事ずくめで私たちの生活を支えてくれてお父さん。本当にありがとうございました。ひそかに私を「大学へ行かせたい」と言ってくれていたそうですね。その思いが叶わず、ほんとにごめんなさい。でも孫の誕生を一目でもいいので見てもらいたかったな。お父さん譲りのキリリとした眉毛が立派で、「お父さんの生まれ変わりかな」って思ってました。これからも私たち家族を見守っていてください。何か困ったことがあったらまた相談しに来ます。アドバイスよろしく。

人は2度死ぬ、といいます。

1度めの死は肉体の死。この死はいつかはやってくる、どうしようもないものです。でも2度目の死は「すべての人がその人の存在を忘れること」2度めの死だけは、避けたい。

1度目の死は仕方ないけど、2度目の死だけは、何としても回避したい。少なくとも私が生きている間は回避していたい。

その強い願いが「お墓を建てる」という行動に表れているような気がします。よくわかりますよね。その気持ち。

自由奔放だったおかあさんへ

自分の好きなことをやり続けて、やり切ったと病室で言い切ったおかあさん。ほんとにいい人生だったんだね。高校時代はそのお母さんの自由さが嫌で嫌で担任の先生に「君のお母さん、ほんとに自由人だね」といわれた時は、本気で不登校になってやろうと思ったこともあったっけ。でもほんとはその自由な生き方にあこがれてたんだ。でもそれに気づくのが遅すぎました。年を取り、昔のお母さんのことを思い出して、今頃気づくなんて。。。喧嘩ばっかりの親子関係だったな。ごめんなさい。直接言えなかったけど、心から謝ります。ごめんなさい。そして、大好きでした。ほんとはね。

さて、ここまで読んでいただいてありがとうございます。読んで気づかれたことありませんか? どうですか? 大事なことなんですが。。。

「お墓」って、亡くなった人のため建てるのではなく、残された人のためにも建てるのです。

もちろん両方の意味があります。ですが、残された者のため、という意味合いが大きいのです。私は供養業界に一応、籍を置いております。それで時々聞く話があるんです。

「私が死んだら、お骨は大和川に流してくれたらいいわ」(堺在住の大阪のおばちゃん)と母はいつも言ってました。お墓がないので、負担をかけたくないという気持ちからそう言っていたと思うんですが、「エンディングノート」にも葬送方法の欄に「海洋散骨」って書いてて、本気なんだと思いました。でもいざその場面になって、とてもそんな気分になれなくて、自宅に比較的近い墓地に小さいですがお墓を建てました。母にたまに会いに行けるし、子供が入学したり、成人したりというときも母に報告に行けるので気に入ってます。

本人は自然葬を希望していたけど、普通のお墓や永代供養墓に埋蔵した、とか、遺書に書かれていたので散骨したんですが、一部のお骨を残して、永代供養墓に収めた、という話です。

私たちは思い出というやっかいな荷物を背負っています。

時として、その荷物は重い重い荷物となりますが、時には目の前が真っ暗な暗闇で足元を照らしてくれる一灯となりますし、もう無理だと思うような出来事が起こった時の最後の命綱になってくれる時もあります。

亡くなった人との思い出も思い出したくない記憶もあるでしょう。でも、どうしても忘れたくない記憶もあるはずです。その記憶をたどることのできる場所が「お墓」なんではないのかな。

さて、ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。おそらくあなたは「お墓を建てる」という結論に達している人だと思います。


お墓を建てる、となった時、知らないといけない情報はたくさんあります。その情報をお伝えしたいのですが、その前にひとつ。

誰にも知られたくない私の若い頃の大失態の話を最後にお伝えしたいと思います。お墓を建てる時すごく参考になる話で、すごく大事な話ですが、他の石材店さんではまず教えてくれない情報です。

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