そのお墓、誰が作った墓?

◇兵庫県豊岡市のお墓のアドバイザー大北和彦です
兵庫県豊岡市のお墓と墓石のアドバイザー、おおきた石材店です。
☑ 兵庫県北部で唯一の「お墓ディレクター1級」
☑ 雨漏りしないお墓「信頼棺®」正規代理店
☑ (一社)日本石材産業協会正会員
おおきた石材店はお墓のことを全く知らない人にも、お墓を建てる時に大事なことをわかりやすくお伝えすることを第一に考えて情報発信しています。
おはようございます。突然ですが、すでにお墓をお持ちのあなた。
あなたのお墓は誰が作ったのか、知っていますか?
そのお墓は誰が作ったの?
日本人のお墓の多くは中国人が作成している、というのは一般の方にも最近当たり前に知られつつあります。でも、中には、「日本のお墓は中国でしか作っていないのです」という、知識不足なのか、はたまた知っていて敢えて自分の都合を優先してなのか知らないですが、デマ(嘘)をお客様に伝えている石材店の営業マンもいるという噂も聞きます。
事実は、少ないですが、中国人以外が作ったお墓も存在します。
お墓の石は「日本で採掘された石」「中国で採掘された石」「インドで採掘された石」「その他の国で採掘された石」と多種多様です。
でも、じゃあその石は誰が加工したか、という部分ご存じの方どれほどいらっしゃいますかね。
結論からお伝えすると、
① 「中国国内で中国人が作ったお墓」
② 「日本国内で日本人が(稀に外国人も)作ったお墓」
③ 「インド国内でインド人が作ったお墓」
という3パターンがほとんどです。それ以外の場合も稀にありますが、今のところ例外と考えていいと思います。
じゃあ、あなたのお墓は誰が作ったものですか? 今からお墓を建てようと考える方は誰にお墓を作ってもらいたいですか?
ちょっとわかりやすく例を挙げてみましょう。
お寿司が食べたくなりました
あなたはマグロの寿司が食べたくなりました。

まあ、普通に考えると回転するお寿司屋さん、スーパーで売っているパックに入ったもの、それから、少ないですが、持ち帰りできるテイクアウト専門のお寿司屋さん(これが侮れない旨さです)などが想像できます。
普段、時々、あるいは頻繁にマグロのお寿司を食べる方は、その中からその日の気分、懐具合、などを考慮して、買うんじゃないかと思います。私ならそうします。
でも、実は、普通のマグロのお寿司ではないのです。
あなたが最後に食べるマグロのお寿司です。そのお寿司を食べてしまうと次に食べる機会はおそらくないです。
お墓はそう何度も建てるものではありません。一生に一度、もしかしたら生まれてから死ぬまでそんな機会ない、という人も多くいるはずです。つまり、「今回ダメだったから次は。。。」というチャンスはない、ということです。
マグロのお寿司の話に戻って、
私なら、一番有名なマグロを一流の寿司職人が握ったお寿司を食べたいですね。もちろん美味しいが前提です。少々無理してでも、一番おいしいと思える寿司を食べたいと考えると思います。
誰が握ったか分からないスーパーのお寿司、回転するお寿司などで妥協は、まずありえない。私が満足できるお寿司はここの店の大将が握ってくれたお寿司だ!! と確信できるまで、我慢するはずです。
同じ大トロでも調理してくれる人で全く違うものになる
もう少し分かりやすい例を続けてみます。
「大トロ」というマグロの中でも一番高級な部位がありますね。その画像をネットで拾ってみました。


切り身だと、こんな感じ。凄い魅力的で、美味しそう(に感じます)
それで、実際にお寿司の画像を探してみると、こんな感じ。

うーむ、あまりおいしそうには見えないですね。上の切り身を寿司にした、というのは分かりますが、なんかちょっと、残念な。。感じ。


こちらは、高級寿司店のお寿司だと思われる画像です。
いかがですか?
明らかに違います。和牛の霜降りかと思われる、間違いなく美味しい寿司だろうな、と(素人の私でも)思います。どこが違うのか?
最初の切り身の画像で写っていた、白い部分をそのまま使って寿司にするのか、その白い部分を不要だと考えて、それをそぎ落として残った赤い身の部分のみで寿司にするのか、の違いなのではないかなと思います。(素人なので、間違っているかもしれませんが。。。)
つまり、そういうこと。
同じ材料(お墓の石)で作っても、作る人の技量、才覚、考え方で全く異なったものになります。
一生に一度しかない、「お墓を建てる」こと
お墓の建て替えは100年に一度、とか97年に一度とか言われています。つまり、誰かがお墓を建てたなら、次にそのお墓が新しくなるのは、その子供の時代はなくて、その次の孫の代、だということです。
それほど、稀で、めったにない機会、誰に作ってもらうのか、もう少しじっくり吟味してもいいのではないかと思います。少なくとも、日本で一番高級で、予約の取れないお寿司屋さんの大将が握った大トロの寿司よりも高価な買い物ではあるはずです。
最初にお伝えした、日本人のお墓は誰が作っているか、という話。もう少し詳しくお伝えすると、
① 「中国人」が「中国国内」で作ったお墓
比較的リーズナブルな価格で、早く作ってくれます。今、日本人のお墓の8割くらいは中国人が作っているという事実からも明らかです。お墓以外でも中国製品って日本に溢れていますよね。価格はとても安価だけど、品質はあまり。。。お墓もそういった感じです。ただ中国製品でもとても品質の良いものも一部ではありますが、あります。ただそういったものは当然高価です。
② 「日本人」が「日本国内」で作ったお墓
これもいろいろ品質に開きがあります。お墓の石が採掘できる「産地」と呼ばれる「庵治牟礼」(香川県)、「岡崎」(愛知県)、「真壁稲田」(茨城県)などでつくるか、それともその土地で加工ができる石材店さんが自社で作るか。ただ、西日本でも一番の加工産地でもある「庵治牟礼」の職人さんはお墓のことを「お墓さん」と呼びます。このお墓が何なのか、施主にとってどれほどの価値があるのか、そういったことを理解して加工しています。お金では代替えできない価値の高いものを作っている、ということを理解して作成してくれています。ここは中国加工とは大きく違うところです。
③ 「インド人」が「インド」で作ったお墓
これは、あまり多くありません。ごく少数ですが、インド人の特性というか、インドという国の特性上、石の加工職人は生まれた時から石職人です。その子供も石職人である可能性が高いです。代々その子孫が石職人の場合が多いそうで、技術の伝承がしっかりとしています。自分の腕、技能に誇りを持っている人が多い。丁寧な加工にこだわる職人も多いそうで、加工に関しては日本の産地での加工にそん色ないレベルのものも可能だそうです。ただ時間がかかる。特にこだわった加工はとても時間がかかる。日本とは距離がかなりあるので輸送に時間がかかるのも一因ではあります。
このように、お墓の加工はどこで、誰が作るのかで大きく違います。
これは、一般の方にはあまり分からない部分ですが、私たち石材店はその違いを理解しています。ほんとにわずかなことですが、その差は間違いなくあります。
まとめ
「素材の良さを前面に出し、あまり調理に時間と手間をかけない料理」と
「食するお客様の立場に立って、より良いものをよりおいしく食べていただくために最高の時間と手間をかける料理」
お墓も同様だと思います。
どちらがいいか、悪いかではなく、高価で、めったにない「お墓を建てる」という機会、安易に建てるのではなく、その程度のことは知っておいてほしい。その上で決めてほしいという思いです。
誰でもお墓を建てる、という時代ではなくなりつつあります。
「お墓を建てる」ということは限られた人だけしかしない。かつての著名人、権力を持つ人、位の高い人だけがお墓を持てる、という時代がありました。その時代とは違いますが、誰でも経験できる時代ではない「お墓を建てる」という機会。その機会を大切にしていただきたいなと、思います。