兵庫県豊岡市のお墓と墓石のアドバイザー

みかげ石(花崗岩)の4つの弱点

    
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みかげ石(花崗岩)の4つの弱点

お墓に使われる石で一番多いのが、みかげ石、正式名称は「花崗岩」と呼ばれる石です。
グレー系の色が多く、磨けばピカピカ光るというのが特徴なのですが、この石、とても強固で長時間変化しないので、お墓の石としてはかなりふさわしく、よく利用されるのですが、実は結構繊細な性質を持っていて、弱点がいくつかあります。

みかげ石の弱点

  弱点(その1) 熱に弱い

実はあまり知られてないのですが、「熱に弱い」のです。
灯ろうに使われている石も当然みかげ石なのですが、あまり炎が大きくなる灯ろうを使うと割れてしまったりします。線香の香炉もあまりたくさんの線香を一度に火をつけると割れてしまったりします。
時々バーベキューの鉄板を石で焼くと美味しくなるといって石の板で焼いたりしますが、あの石も熱に強い石が使われます。決して「みかげ石」は使われません。「試しに」といってやらないでください。ホントにたやすく割れてしまいます。ケガの元ですよ。

 

 弱点(その2) 水分に弱い

水分に弱いというのは、多くの人に知られています。あなたもご存知かもしれません。お墓の石を知る指針に「見かけ比重、圧縮強度」そして最後に「吸水率」というものがあります。
見かけ比重は「重さ」、圧縮強度は「硬さ」を見る指標だというのはなんとなくわかります。まあ大事な指針だというのはわかりますが、吸水率って、「水吸いやすさ?」なにそれ? それがどんな影響があるんだ?? と思いませんでしたか?

実は石ってつるっとしてそうですが、顕微鏡で見ると、穴だらけなのです。つまり、スポンジのように水を大量に吸収してしまうのです。ほんの少しだと大した影響はない、と思がちですが、かなり大量の水分を吸いこんでしまうので、いろいろ影響が出ます。

水分と一緒に表面の汚れを吸い込んでしまう、という影響があります。その汚れがすべて水分と一緒に外に出て行ってくればいいのですが、水分は出て行ったり、乾燥してなくなったりするのですが、汚れはそう簡単に外に出て行ってくれません。石の内部にとどまって、いろいろ悪影響を与えます。

石の内部には実は鉄分も多少含まれています。その鉄分が吸収した水分と反応して、錆びたりして石自体に結構大変な悪影響を及ぼします。

寒冷地なら、気温が氷点下に下がるところもあります。そういった土地なら、石の内部に吸収された水分も凍結して、体積が膨張し、石自体を破壊してしまうことが少なからずあります。

内部に水分を吸収しやすい石はこのように多くの影響を受けて、悪影響を受けます。水は吸わない方がいいのです。

 弱点(その3) 塩分に弱い

塩分に弱いというのも実はあまり知られていない事実です。
海岸近くにある墓地。あまり気づかれている人はいないかもしれませんが、「よい石、悪い石を見分ける」のに最適な場所です。ここで慎重に観察すれば、まったくの素人の方でも見分けられます。特に冬の北からの厳しい季節風を受ける場所に立つ墓地では、比較的安い中国産のみかげ石とかは急速に変化してしまいます。光沢が一気にぼやけて、最終的には光沢がなくなり、表面がざらざらになってしまいます。
私も実際に見たり、体感したりしておりますが、海風が当たる場所のみそうなって、当たらない場所は光沢が残っているお墓を見ると、もう残念過ぎる光景です。

 弱点(その4) 衝撃に弱い

この事実も石のことをよく知らない人にとっては初耳かもしれませんが、石屋さんなら常識です。「石を割る」という行為は石に衝撃を与えて割るのです。石は衝撃を与えると、比較的簡単に割ることができます。もちろん思った通り割りたかったら、それなりのコツが必要ですが、基本、石を割るには衝撃を与える以外に割ることはできません。
(注 石を切るという行為はまた別の手法です)

 まとめ

以上、「みかげ石」というものの弱点を上げてみました。
実に弱点の多い材質です。石といっても、みかげ石以外にもいくつか種類があって、熱に強い石もあります。でも基本的に上記の4つは弱いか、比較的弱い傾向があります。でもそれに余りある対候性と美しさ、永遠に近い時間、存在し続ける強固さがあります。

そういった性質をよく理解して、お墓の石を選んでみるのもいいのかもしれません。

ちなみに「高級墓石材」とか「品質の高い墓石」といわれるものは上記の4つの弱点に対して比較的強い傾向の石が多い気がしています。個人的な感想ではありますが。

 

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