「このお墓じゃない…」そんな思いをしないために知っておきたいこと
「建てたいお墓のイメージは、きちんと伝えたつもりだったのに…完成したお墓を見たら、全然違っていたんです」
そんなご相談を受けたとき、私は驚きました。でも、よく話を聞いてみると、「これは、誰にでも起こりうることかもしれない」と思ったのです。

◇兵庫県豊岡市のお墓のアドバイザー大北和彦です
兵庫県豊岡市のお墓と墓石のアドバイザー、おおきた石材店です。
☑ 兵庫県北部で唯一の「お墓ディレクター1級」
☑ 雨漏りしないお墓「信頼棺®」正規代理店
☑ (一社)日本石材産業協会正会員
☑ お墓の法律のプロ、「墓地管理士」取得
おおきた石材店はお墓のことを全く知らない人にも、お墓を建てる時に大事なことをわかりやすくお伝えすることを第一に考えて情報発信しています。
お墓づくりを考えるとき、多くの方がこう思われるのではないでしょうか。
「どの石材店も、だいたい同じような対応をしてくれるんでしょ?」
実は、そうではないことって、意外と多いのです。
お墓の電話相談を受けた時、相談された話です。
「どうしても、建てたいお墓があり、それを石材店に説明して、建ててもらったんですが、そのお墓は私がお願いしたお墓とは異なるお墓だったんです」という相談を受けました。

プライバシーの問題もあり、あまり詳しくは説明できませんが、その時は驚きましたが、詳しく聞いてみると、ありうる話だな、と思い直しました。
選択の自由のある石材店とない石材店
今回は、お客様のご要望をきちんと受け止め、選択の自由を大切にしてくれる石材店と、そうでない石材店の違いについて、少しだけお話ししてみたいと思います。
こんな石材店には、ちょっと注意が必要かもしれません。
1、自社のものしか勧めてこない
石の種類やデザインについて相談しても、「うちはこの石しか扱っていないので」と他の選択肢が示されない。
→ 本当にその石が合っているのかどうか、選ぶ余地がないのは不安ですよね。
2、契約を急がせてくる
「今決めればお得です」「すぐに動かないと場所がなくなりますよ」といった言葉で、じっくり考える時間を与えてくれない。
→ 大切なお墓ですから、納得してから決めたいものです。
3、他社を悪く言う
「他の石材店ではちゃんとできないですよ」と、他を否定して自社の正当性ばかりを強調する。
→ 比べることは大切。でも、他を下げることで自分を上げるやり方には、少し注意が必要かもしれません。
4、値段の話をすると態度が変わる
「ちょっと高いかも…」と伝えると、急に説明が雑になったり、話が早く終わってしまう。
→ 本当に親身になってくれるなら、予算に応じた提案をしてくれるはずです。
5、希望を聞かずにすすめてくる
「この形が一番いい」「他に選べる場所はない」と、一方的に決めつけるような案内。
→ ご家族の想いを大切にした提案でなければ、後悔につながることもあります。
上でご紹介した相談者の方は、きっと “⑤ 希望を聞かずにすすめてくる” タイプの石材店に当たってしまったのかもしれません。
大切なのは「納得して選べること」
どんなお店でも完璧というわけではありません。でも、やっぱり大事なのは、お客様の気持ちに寄り添ってくれるかどうか。希望や不安にきちんと耳を傾けてくれる石材店なら、安心してお墓づくりを進められると思います。
でも、そんな石材店、どこにあるの? どうやって調べたらいいの?
選択の自由のある石材店、どうやって見つける?
そう思った方も、いらっしゃるかもしれません。確かに一人でそんな石材店を探し出すのはとても難しいでしょう。そんな時、手助けしてくれる仕組みがあるのです。
「墓石工事契約等ガイドライン」です。
一般社団法人日本石材産業協会が運営している仕組みで、24項目の石材店が守るべきルールを守ると宣言した石材店だけ登録でき、登録店となった石材店は、石材産業協会のホームぺージに登録店として明記されるのです。

ちなみにおおきた石材店の情報です。一番右の緑のお墓みたいなマークが「墓石工事契約等ガイドライン」登録店のマークです。
では、この登録店はどうして選択の自由があるかというと、
墓石工事契約等ガイドライン順守項目の第3番目の項目
「消費者の希望や要望を真摯に受け止め、選択の自由を尊重します」
という項目があるからです。この項目を守っています、という宣言をした石材店しか、このガイドラインの登録店にはなれないのです。まずは、このお住まいの近くの登録店に話を聞いてみる、ということから始めてみるのが選択の自由がある石材店に出会える近道ではないかなと、思います。
焦らず、比べて、相談して。
その一歩一歩が、きっと「建ててよかった」と思えるお墓につながっていくはずです。