お墓を建てるときの安心ルール②~約束事
前回は「墓石工事契約等ガイドライン」の基本的目的として
- 消費者を守るためのルールであること
- 「登録店」という安心の目印がある
- 消費者の希望を大切にすること
という、お墓を建てる際の「3つの安心基本ルール」を説明しました。
さらに知っておくと安心できる 5つのポイント をお伝えします。
価格は「わかりやすく」が基本

「一式いくら」「セット料金」と言われると、何が含まれていて、何が別料金なのか分かりにくいですよね。墓石店ガイドラインでは、そうしたあいまいな見積りは出来るだけ避けよう、という趣旨で運営されています。
「何が含まれているのか」「何が別途なのか」をはっきり示すことが求められています。
これなら「後から追加費用を言われてびっくり…」という不安も防げます。
契約書と見積書は出来るだけ交付

お墓は人生一度建てるか建てないか、という何度も買うものではないからこそ、「口約束で進めてしまった」として、あとから後悔するケースも少なくありません。それが、後から「言った」「言わない」のトラブルとなってしまったということになります。
ガイドラインでは、契約書や見積書を可能な限り作って交付することをルール化しています。もちろん100%作成しないといけない、ということではなく、見積金額は少ない、とか金額がおよそ決まっているサービスなどは例外として、見積書、納品書にて代用することもあります。
ただ、契約書は消費者のためだけにあるものではなく、工事を請け負う私たち事業者にとっても大切なものです。この契約書によって金額とサービス内容を共有できますし、金額が保証されているので、サービスも必ずしなくてはいけないものが明確になるわけです。
これがあるだけで、安心感はぐっと増しますよね。
追加費用や変更点は事前に説明

工事が始まってから「ここは別料金です」と急に言われたら…納得できませんよね。
このガイドラインでは、追加費用が発生する場合は事前に説明し、了承を得ることを義務付けています。お客様にとっては「知らないうちに費用が膨らむ」という心配がなくなるのです。
また、「仕方なく膨らむ費用」が必ず事前に説明されるので、その費用が必要、不要を判断し、伝えることが出来る、という大きな安心感があります。納得した上で、「費用が膨らむ」という流れなら、仕方ない、当然、むしろそうしてほしい、といった気持ちになり、クレームになりえないです。
専門用語を避けた、わかりやすい説明

石材や工事の世界には、専門用語がたくさんあります。
「小叩き仕上げ」「免震施工」…聞いただけではピンときませんよね。
ガイドラインでは、パンフレットや説明は誰でも理解できる言葉で説明することを求めています。
難しい専門用語ではなく、可能な範囲で画像、イラストなどを多用して、場合によっては、動画を用いて説明し、理解しやすい環境を整備することを求めています。
「難しい話でごまかされる心配がない」――これも安心につながる大事なポイントです。
個人情報をしっかり守る

お墓づくりでは、家族構成や宗派など、プライベートな情報を石材店に伝えることになります。
だからこそ、お客様の情報を大切に守ることが明文化されています。
不用意に外に漏らさないことはもちろん、法律に基づいてきちんと管理する。
お客様のプライバシーを守る仕組みがあるのです。
まとめ
お墓は「一度建てたら何十年も守り続けるもの」です。
だからこそ、契約の段階から「安心のルール」があることは、とても心強いことです。
今回ご紹介したのは、
4. 価格の明確化
5. 契約書・見積書の交付義務
6. 追加費用の説明責任
7. わかりやすい説明
8. 個人情報の保護
これらはすべて「お客様が不安なくお墓を建てられるようにするため」の仕組みです。
前回ご紹介した3つとあわせて意識すれば、きっと「信頼できる石材店かどうか」を見極める判断材料になるはずです。
「墓石工事契約等ガイドライン」の詳細な内容はこちら。➡➡➡ 「墓石工事契約等ガイドライン」
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