究極の「産地証明書」が庵治にあります
「産地証明書」が偽造された!!
というニュースが石材業界に広がったのはつい最近でした。
石材業界唯一の全国組織、「一般社団法人日本石材産業協会」が発行する
「石材産地証明書」がなんと、偽造され、出回ったというのです。
確かに重大事件ですが、
では、その産地証明書がこれまでどれほど厳格に使われているか、
というと一部では、
「信頼性に欠けるのでは?」という声があったのも確かです。
発行、運用に関して、「やや信頼できない部分があるのでは?」
とも言われておりました。
私も100%信頼できるものではない、と思っておりました。
ところが、
先日、庵治ソムリエ養成講座を受講し、お話を聞いている中で、
「庵治には、100%信頼できる産地、加工証明書がある」!!
と思ったのです。
それが、「庵治石®登録証」です。
※ 複製防止のため、ボカシをいれております。
平成17年、商法が改正され、それまで「登録商標」に地域名を付けたものは受付られませんでした。
が、改正後、「地域+商品名・役務名」の登録が可能となったのです。
それが「地域団体商標」というものです。
それを利用して、この業界からも登録されるものが出てきました。
私の知る限り庵治石以外は、
「京石塔」「京石工芸品」「大島石」「稲田石」などです。
他にもたくさんあると思います。
この地域団体商標「庵治石」が登録されると、
庵治牟礼の石材3団体「讃岐石材加工協同組合」「庵治石開発協同組合」「協同組合庵治石振興会」が
平成23年4月1日よりその地域団体商標「庵治石」を、地域団体商標「庵治石®」として、
その「庵治石®」に該当する製品を対象に「庵治石®登録証」の発行を始めたのです。
つまり、逆から言えば、
この「庵治石®登録証」があれば、
100%庵治石の製品だと、証明されるわけです。
しかし、なんといっても「商法」による商標登録を証明するものですから、
かなり厳格な運用をされておられます。
(3団体加盟の業者であること。地元業者であっても未加盟の業者は発行されない)
② 香川県高松市庵治町、牟礼町で加工された灯ろう、墓石、墓標及び墓碑用銘板、石製彫刻
(3団体加盟の業者であること。地元業者であっても未加盟の業者は発行されない)
庵治牟礼地区の組合加盟業者しか、発行されない。
隣町の業者すら発行されないのです。
さらに、いろいろ判断に迷うことがあった場合、3団体から「商標委員」という人を選出して
その委員の合議の末、判断する、とのことでした。
他にも色々疑問に思うことがあったので、
その「商標委員」のお一人に
お尋ねしてみました。
そのお答えをQ&A形式でまとめています。
番号での管理になりますので施主の名前がなく石材店さんの名前も多いです。
変更は今の取り決めでは出来ません。
あるいは、お店の在庫となった場合、登録証の記載、登録が正確ではない、となります。
(こういったイレギュラー事案は商標委員会審議なんだろうな、と予想しますが。。。)
ただし商社さん相手の会社はある程度大手ですのでご心配は無いと思われます。
A6でわかるように、この登録証には各部材の寸法も記載されているそうです。
非常に信ぴょう性も高く、
信頼のおける、
そして、産地加工の証明書にも使える
「庵治石®登録証」です。平成28年3月31日現在で、3団体合計の発行数は284とまだまだ少ないのですが、
今後、知名度が上がってくると同時に発行数もどんどん増えてくると思われます。
管理も非常に手間暇かかってくるでしょうが、おそらく、庵治石というブランドを守るという
産地の目標達成のため、きっと末永く管理されていくでしょう。
石産協の「産地証明書」も大きな転機を迎えているような気がします。
この庵治牟礼の産地の取り組みを是非見習って、より信頼のおける証明書の発行を
期待したいですね。