おはようございます。
本日から6月です。
私の生まれ月ですが、だんだん暑くなるタイミングで、体が暑さに慣れておりません。
しばらく試練の日々かもしれません。

◇ お墓ディレクター1級:お墓のプロの証、1級取得者は全国で2桁
◇ 墓地管理士:お墓、納骨堂、永代供養墓の法律の専門家
◇(一社)日本石材産業協会正会員、兵庫県支部理事
◇ 石材加工技能士1級:石の加工の技能を表する国家資格
◇ 雨漏りしないお墓「信頼棺®」正規代理店
◇ 「地震に強いお墓」施工店
おおきた石材店
昭和の初めより三代続く、兵庫県豊岡市の小さな石材店。震度7の地震でも倒れなかった「地震に強いお墓」と特許技術「雨漏りしないお墓、信頼棺」の正規代理店。百年後に残るお墓を作っています。

「お墓じまい」依然として多いですが、気分で「うちもお墓じまいするか」と思われている人、もしかしたらいるかもしれません。大前提として、ほとんどの方は分かっていると思いますが、確認しておきます。
「墓じまい」とは、お墓を終うことで、お骨は終うことはできません
ご先祖様を粗末に扱うな、ということを言っているのではなく、ご遺骨をどこかに捨てたり、埋めたり、適当な場所(海)に散骨する行為は刑法に抵触します。違法行為です。罰せられます。犯罪行為なので、辞めましょう。
お墓じまいをしても、その中に安置されているご遺骨は必ずどこかの「お骨を安置することを許可された場所」に移さないといけません。しかもその移す行為(お骨の引っ越し)は必ず「改葬許可証」を得てからでないと引越しすることもできません。このことは必ず理解してから「お墓じまい」を行ってください。
ここまでは、前提ですね。これを知らない人はそもそもお墓じまいしてはいけないと思いますが、まずは前提条件。ここからが本題です。
① お墓じまいはけっこう費用が掛かる
お墓の維持管理にお金がかかる、だからお墓じまいという安易な理由は返っていらない費用が掛かることもあります。
墓石の処分費用
お墓の石の処分には一定の費用が掛かります。
昔は「お墓の石を隣に倒しておいて」ということがままありましたが、これはやめた方がいいです。
その土地はまずあなたの土地ですか。他人の土地ならたとえ墓地だとしても不法投棄の対象となります。
また、あなたが所有する土地でも、未来永劫あなたが所有する土地ならまだしも、お墓じまいしてしまうなら、土地も売却する可能性がないですか? その場合、そこに置いてある墓石の処分を依頼、または代行費用の請求が来たりする可能性もありますね。不法投棄の対象として、違法行為として訴えられる可能性も無きにしも非ず、ですよ。
お墓の石というのは、お墓として建っている状態なら、「宗教的価値の対象」として扱われますが、倒されてしまったら、「一般廃棄物」または「産業廃棄物」となってしまいます。
お墓じまいの工事はお墓の広さ、墓石の大きさ、墓地までの通路などの条件によって大きく変わります。おおきた石材店の今までの経験から行くと安い場合でも30万円から50万円。高額となると100万円を超える場合もあります。(おおきた石材店調べ)
手続きやお寺へのお礼
さらにそのお墓じまいの工事以外でも、菩提寺にこれまでお墓を守ってきていただいたお礼は必要かもしれませんし、法的手続きをする場合、ご自身でもできるかもしれませんが、専門家に代行してもらう場合は有料です。
(現在、この手続きの代行業務は司法書士、行政書士などの有資格者に限られています)
お骨の行き先への費用
最後に安置されていたご先祖様のご遺骨の行先にも費用が掛かります。
関西のお骨の受け入れ先として非常に有名な大阪の天王寺にある「一心寺」さんですが、令和3年1月1日から「お墓じまい」によりお骨から出されたご遺骨の受け入れは取りやめとなりました。
これは大きな出来事ではないかと思います。関西では大きな遺骨の受け入れ先であった一心寺さんが基本、墓じまいによるご遺骨の受け入れを取りやめられた。となると他の準公的な受け入れ先も同様の取扱をする可能性があります。民間の永代供養墓、樹木葬、納骨堂は費用は、けた違いに費用がかかります。そこに預けるのは、明らかにコストが増えます。
これなら元々のお墓をそのまま維持管理しておけばよかった、と後悔する可能性、かなり高いと思われますよ。
② お墓はあなただけのものですか?
お墓はあなただけのものではありません。
そのお墓に眠っている方の子供、孫、兄弟姉妹など実際にはお墓の管理されていなくても年に何度か必ずお墓参りされている人がいるかもしれません。あなたの知らないだけで。そういった人にとって、このお墓がある種、毎年同じ時期にお参りすることが心のよりどころとなっている場合も実は多いのです。
お墓の管理を任されていることと「お墓じまい」を独断で行っていいい権利とは全く異なります。少なくとも上記のお墓に縁のある方々にお知らせして、了承していただく努力は必要ではないかと考えます。
いるかもしれない継承者
最後に、そのお墓、あなたが亡くなった後、管理する人はいませんか? 具体的には「子供」「孫」「ひ孫」「甥(おい)、姪(めい)」などです。もしかしたら、あなたの親友だとかその子供だとか、あなたの配偶者のご親戚、家族など「血のつながっていない人」かもしれません。
場合によっては、友人でもお墓の継承者にすることは可能です。(法的には可能なのであって、実際に行う場合は、墓地管理者、専門家にご相談ください)
「負担」ではないかもしれないお墓
また、子どもがいても、「息子に負担をかけさせたくない」という声もよく聞きますが、これは極めて偏った考えです。
まず、その息子さんにしっかりと話し合いましたか? 息子さんが「負担」と考えていない場合が実は多いです。父親、母親が眠っているお墓を負担と考える人はかなり少ないと思われます。また、そう感じたと仮定しても、その息子さんが年老いてきたとき、同じ悩みを抱えなくてはなりません。
「残す」という選択肢も
お墓があれば、そこに入る、という一択ですが、何もない、親の遺骨もない、お墓もないという状態で考えるのは、大変ではないかと考えます。息子さんが居て、その方がお墓は負担だと考えないのなら、「お墓を残してやる」というのも親心ではないかと思います。
③ あなたのお骨はどこへ行くの?
最後の疑問はこれです。
お墓じまいは済ませました。ではあなた自身は亡くなった後はどうするのでしょうか? もしお子さんがいらっしゃるなら、お墓があることで「父の納骨」はお墓へ、の一択で考える余地なしですが、お墓じまい済ませた後、何もない状態で父の納骨、どうしよう???となりませんか? ゼロからのスタートですよ。
ときどき、そういう場合、「大丈夫、息子には『俺が死んだら海に撒いてくれ』って言ってあるから」とおっしゃる人がいますが、これ、最悪。
通常、父親の遺骨を海に撒ける人は相当な信念をお持ちの人に限ります。通常の日本人の神経の持ち主なら、たとえ遺言であっても、自分の父親の遺骨を海に撒いたり、山林に撒いたりすることはできません。なので、またゼロから、いや遺言があるなら、マイナスですね。マイナスから遺骨の行方を考えなくてはなりません。とても子どものことを考えた手法とは思えませんね。
お墓にも役割がある
お墓じまい、といっても基本的には「お骨の引っ越し」というのが正しい表現なのですが、主として大きく目立つお墓の石をなくしてしまうことが主な作業となるので、どうしても「お墓じまい」と呼んでしまいます。ですが、お墓の石はただ無駄に大きくて重くて場所をとる、だけではなく 「あるだけで一定の役割を担う」存在でもあるのです。
また、時として、亡くなった父、母、おばあちゃん、おじいちゃんに報告できる唯一の存在、でもあり、ご先祖様との語らいの場、だと考える人もいます。
ご先祖様がいて今の自分がいる、この忘れてしまうけど確かな事実を、しっかりと体感でき、認識できる唯一の場所でもあります。
お墓というものは、邪魔だと思ってしまえば、邪魔なお荷物でしかないのかもしれませんが、日本人にとって間違いのない価値あるものです。そして、一つだけ確かなことは
「なくしてから後悔しても取り返すことはできないもの」
であるということ。
これも、よく考えずにやってしまって、後悔することの大きな一つです。
お墓じまいは慎重に、十分準備して、関係する人全員に相談しながら進めてください。
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