あなたのお墓の正面の文字白色? 黒色? それとも。。。
お墓の正面の文字、いろいろな文字を彫刻します。家名を彫る場合もあれば、仏教的に尊い言葉を彫刻する場合もあります。最近では「自分の好きな言葉」を彫刻することもあります。
ではその文字の彫刻、何色に塗ってありますか?

◇兵庫県豊岡市のお墓のアドバイザー大北和彦です
兵庫県豊岡市のお墓と墓石のアドバイザー、おおきた石材店です。
☑ 兵庫県北部で唯一の「お墓ディレクター1級」
☑ 雨漏りしないお墓「信頼棺®」正規代理店
☑ (一社)日本石材産業協会正会員
☑ お墓の法律のプロ、「墓地管理士」取得
おおきた石材店はお墓のことを全く知らない人にも、お墓を建てる時に大事なことをわかりやすくお伝えすることを第一に考えて情報発信しています。

白とか、黒が比較的多いとは思いますが、中には「金色」とか「紺」色に塗る場合もあります。
基本的に、白とか黒は仏教的に意味があるのではなく、文字が目立つ目的で塗ります。逆に「金色」とか「紺」などは仏教的に意味があるので塗る場合が多いですね。
ところで、おおきた石材店は正面の文字に色を入れません。なぜか。
お墓の文字彫刻というのは、とてもつらい作業です。夏は滝のように汗が流れる中、彫刻しないといけないし、冬は指先が凍傷になるのでは、と思えるほどの辛さに耐えながら、数日かけて彫刻しています。それほどの時間をかけて彫刻するのは、正面の文字が【お墓の顔】になるからです。

入刻式の様子

入刻式の様子
お墓の顔としての正面の文字を時間をかけて、手間暇かけて彫刻させていただいています。でも、それに色を塗ったら、苦労して彫刻したものが台無しになります。


ですから、おおきた石材店は正面文字は基本、色を塗らないことにしています。
色を塗ると、塗料なので、剥げることがあります。下の写真のように、塗料が剥げて、逆にあまり良くない状態になることもあります。

また、この正面彫刻はある程度の熟練が必要です。普段彫刻している石材店なら、文字彫刻の良しあしは一目瞭然。手抜きしている彫刻、失敗した彫刻、まだ未熟な彫刻などは一目でわかります。
このあまり上手でない彫刻も色を塗ることで、隠すことが出来るのです。白や黒の塗料を塗れば、目立たなくなります。場合によっては、その失敗した彫刻を隠すこともできるのです。
他の石材店が建てたお墓のお墓そうじをさせていただいた時、正面文字の汚れを落としていると、塗料が脆くなって、はがれてしまって、その中から、ブラスト彫刻で失敗した跡が出てきて、これは良くないな、と思ったことがありました。
色を塗る前提で彫刻すると、多少の失敗は隠せるという甘えが出ます。色を塗らないと、下手な彫刻では、恥ずかしいという緊張感が出ます。せっかく建てさせていただいたお墓なのに、申し訳ないような文字は彫刻できないという義務感のようなものもあります。
お墓の正面の文字はほんとに大事で、これはお墓全体を締めるものでもあります。これに色を塗ってしまうのは、もったいないし、隠し事がありそうな気がしてしまいます。

※ 施主様のご要望がある場合、金色、紺などの仏教的に塗ることが必要な場合、などは色を塗ることがあります。
※ 正面文字以外の彫刻した部分、裏の文字、副碑の文字、家紋彫刻等は色を塗ることを原則としております。(文字等、彫刻が見ずらいのが理由です)
※ 蓮華彫刻をした場合も色を塗らないことを基本としています。理由は正面文字と同じです。