雪が解けて「やっとお墓参りに行ける」とホッとする時期ですが、実はこのタイミングが一年の中で最も「墓地での事故」が起きやすい季節です。
雪の重みや凍結・融解の繰り返しで、普段は何ともない場所が思わぬ凶器に変わることも。今回は、雪解け直後の墓地で注意すべきポイントを5つに絞ってまとめました。

◇ お墓ディレクター1級:お墓のプロの証、1級取得者は全国で2桁
◇ 墓地管理士:お墓、納骨堂、永代供養墓の法律の専門家
◇(一社)日本石材産業協会正会員、兵庫県支部理事
◇ 石材加工技能士1級:石の加工の技能を表する国家資格
◇ 雨漏りしないお墓「信頼棺®」正規代理店
◇ 「地震に強いお墓」施工店
おおきた石材店
昭和の初めより三代続く、兵庫県豊岡市の小さな石材店。震度7の地震でも倒れなかった「地震に強いお墓」と特許技術「雨漏りしないお墓、信頼棺」の正規代理店。百年後に残るお墓を作っています。

雪解け直後の墓地「事故リスク」ベスト5
第1位:転倒(滑る・つまずく・踏み抜く)
最も多いのが足元の事故です。
- 原因: 濡れた石や苔、泥で滑るだけでなく、雪の下が空洞になっていて「踏み抜く」ケースも。
- 防ぎ方:
- 靴選び: 溝が深い靴を選び、革靴や底の硬い靴は避けましょう。
- 最初の10歩: 墓地の入口からお墓に辿り着くまでの数メートルを、普段の倍の時間をかけて歩いてください。
- 足場の確認: いきなり石(拝石など)に乗らず、まずは周囲の土や砂利の状態を確かめます。
ワンポイント: 「濡れた石」に「苔」と「わずかな傾むき」が加わると、氷の上のように滑ります。特に水場周辺は要注意です。
第2位:ぬかるみ(ひざ・腰のトラブル)
見た目以上に地面が緩んでいるのがこの時期の特徴です。
- 原因: 表面だけが泥状になり、踏ん張った瞬間に足が沈み、ひざや腰に急激な負荷がかかります。
- 防ぎ方:
- 歩幅は小さく: ペンギンのように小刻みに歩くことで、体重移動を安定させます。
- 荷物は分散: 重い水桶を片手で持つのをやめ、左右のバランスを意識するか、回数を分けて運びましょう。
第3位:石の部材のガタつき(指の挟み込み)
冬の間、石の隙間に入り込んだ水が凍って膨らむことで、石の部材がズレていることがあります。
- 原因: 花立てや香炉を「いつも通り」持ち上げた際、想定外の方向に動いて手を挟んだり、落として欠けたりします。また、凍り付いて動かない状態で無理して動かそうとして、はずみで大きく動いて怪我をするということもよくあるトラブルの一つです。
- チェック方法:
- 持ち上げる前に、指先で軽く左右に揺らしてガタつきがないか確認してください。
- 逆に普段なら簡単に動くのに、全然動かないという場合も無理しない。
- もしガタつく場合、固まって動かない場合は、無理に外そうとしないのが賢明です。
第4位:石材の傾き・落石(二次災害の危険)
「倒れてはいないけれど、少しだけ傾いている」状態が最も危険です。
- やってはいけないこと:
- 「えいっ」と押して直そうとする(数百度の重みがあるため、人の力では制御できません)。
- 隙間に手を入れる。
- 気になるからと顔を近づけてのぞき込む。
- 安全な対処:
- 絶対に触らない。 状況を写真に撮るだけにして、その場を離れましょう。
第5位:無理な姿勢での掃除(ギックリ腰)
不安定な地面で踏ん張りながら前かがみになる作業は、腰に大きな負担をかけます。
- 防ぎ方:
- 「1回3分」ルール: 長時間の集中は避け、こまめに背筋を伸ばしましょう。
- 道具の工夫: 短すぎるブラシではなく、少し柄の長いものを使うと前かがみ姿勢を軽減できます。
現地でこれを見つけたら「危険サイン」
もし墓地で以下の状況を見つけたら、「何もしない」のが正解です。
- 石の継ぎ目(目地)に、見慣れないパックリとした隙間がある。
- お墓の周りの土が沈んでいる、または踏むとフワフワする。
- 以前より傾いて見える(「気のせいかも」と思ったらそれがサインです)。
相談に役立つ「魔法の3枚」
もし不安な箇所を見つけたら、自分で直そうとせず、以下の3枚の写真を撮影しておいてください。
- 全景: お墓全体が見えるように、少し離れて正面から。
- 足元: 外柵の角や、地面の沈みがわかる位置から。
- アップ: 気になる隙間やズレている箇所を近くで。
この写真があるだけで、石材店や管理事務所も「すぐ直すべきか、様子見でよいか」を正確に判断できます。
まとめ:一番の供養は「無事に帰ること」
雪解け直後のお墓は、見た目以上にデリケートで不安定です。
お墓を綺麗にしたい気持ちは素晴らしいものですが、まずは**「怪我をせず無事に帰ること」**を最優先にしてください。何か違和感があれば、写真は撮っても手は出さない。それが、お墓を守る上でもご自身を守る上でも一番大切です。

















