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    お彼岸とお盆、何が違う?

    3月になると、お花屋さんの店先に菊やリンドウが並びはじめます。

    「そろそろお彼岸だな」と感じる方も多いと思います。でも、改めて聞かれると「お彼岸って、お盆と何が違うの?」と答えに詰まる方は、意外と少なくありません。

    毎年、春と秋の2回。私たちは当たり前のようにお墓参りに出かけます。でも、その行為にどんな意味があるのかを、ちゃんと知っている人はどれくらいいるでしょうか。

    今回は、お彼岸とお盆の違いを入口に、「お墓参りをする意味」をあらためて考えてみたいと思います。

                                  

    目次

    お彼岸は「日本独自」の仏教行事

    まず驚く方も多いのですが、「お彼岸」は日本にしかない仏教行事です。

    インドや中国など、仏教の発祥地・伝播地にお彼岸という慣習はありません。日本で独自に発展した文化なのです。

    「彼岸」とはサンスクリット語の「パーラミター(波羅蜜多)」を漢訳した言葉で、「悟りの世界・あの世」を意味します。対して私たちが生きているこちら側は「此岸(しがん)」。

    春分・秋分の日は、太陽が真東から昇り真西に沈みます。西方にあるとされる「極楽浄土(彼岸)」と、私たちの世界(此岸)が最も近くなる日——そう考えられてきました。だからこそ、この時期にご先祖様を想い、お墓に手を合わせる習慣が根づいたのです。

                                  

    お盆は「迎える」、お彼岸は「向かう」

    お盆とお彼岸、どちらもご先祖様を大切にする行事ですが、その意味合いはまったく異なります。

    お盆(8月13〜16日ごろ)は、ご先祖様の霊がこの世に「戻ってくる」時期です。迎え火・送り火はその往来のための儀式。私たちは「霊を迎える側」になります。

    お彼岸(春分・秋分の前後3日間、計7日間)は逆です。此岸(この世)と彼岸(あの世)が最も近くなるこの時期に、私たちのほうから「向かう」——お墓に足を運び、ご先祖様のいる場所へと心を寄せる。

    お盆が「来てもらう」行事なら、お彼岸は「会いに行く」行事とも言えます。お墓参りをする、という行為が共通しているため混同されがちですが、その背景にある思想はまったく別物なのです。

                                  

    「暑さ寒さも彼岸まで」——季節の節目でもある

    「暑さ寒さも彼岸まで」ということわざがあります。春彼岸を過ぎれば冬の寒さが和らぎ、秋彼岸を過ぎれば夏の暑さが引いていく。昔の人はお彼岸を、季節の変わり目の目印としても使っていました。

    お墓参りという宗教的な行為と、農耕や生活に根ざした季節感が自然に結びついていた。それが日本のお彼岸の特徴でもあります。

    春のお彼岸には「ぼたもち」、秋には「おはぎ」をお供えする慣習も、季節の収穫物や植物(牡丹・萩)と結びついたものです。名前は違っても、実は同じ食べ物というのも、なんとも日本らしい話です。

                                  

    お墓参りは「誰のため」か

    お墓参りは、ご先祖様のためにするものでしょうか。それとも、自分たちのためでしょうか。

    私はこの仕事を通じて、多くの方のお墓と向き合ってきました。そこで感じるのは、お墓参りとは「どちらでもある」ということです。手を合わせることで、自分がどこから来たかを確認する。忙しい日常の中で、立ち止まって感謝する時間を持つ。亡くなった方との対話を通じて、自分自身を見つめ直す。

    そういう意味では、お墓参りは生きている人のための行為でもあると思っています。お彼岸という「特別な時間」があることで、私たちは年に2回、必ずそのきっかけを得られる。これは日本人にとって、とても豊かな文化だと感じます。

    大北和彦

    お墓ディレクターの視点

    毎年お彼岸の時期に墓前でお客様とお話しすると、「来てよかった」とおっしゃる方が多い。お参りそのものが、心の整理になっているのだと実感します。お墓という場所が、家族をつなぐ「拠り所」になっている——そのことを、この仕事を通じて改めて感じています。

                                  

    お彼岸のお墓参りで「気になること」があれば

    久しぶりにお墓に足を運んで、気になることが出てくることがあります。石の汚れ、目地のひび、墓石の傾き。あるいは「そろそろお墓を建てたい」「今のお墓をどうにかしたい」という気持ちが芽生えることも。

    そんなときは、どうぞ気軽にご相談ください。おおきた石材店では、購入を前提としない相談を承っています。「どんなことを聞いてもいいの?」という方でも、ぜひお声がけください。

                                  

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    この記事を書いた人

    兵庫県豊岡市のお墓と墓石のアドバイザー。兵庫県北部での唯一の「お墓ディレクター1級」取得。供養のプロ、墓地管理士。「お墓」に関する記事を1500以上執筆中。現在お墓に関する記事を365日毎日更新継続中。(一日怪しい日があるが。。。)地震に強いお墓と雨漏りしないお墓を建てています。

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