メイドイン中国製品の保証。
久しぶりにしっかりと雨が降っています。
但馬、豊岡のお墓と墓石のプロ、大北です。
少し前、お墓の戒名追加彫刻のため、副碑を取りに行ったんです。
そのお墓には、収納箱を設置させていただいたんです。
これです。
観音扉と言って、両開きになっていて、
掃除道具などを置いておけるんですが、
施主様から、
「グラグラしてるので、何とかならない?」
と聞かれました。
触ってみると、確かに、これはグラグラです。
屋根の石は簡単に外れてしまいます。
というか、乗っているだけの状態。。。(^_^;)
触ると、どれもこれも、外れてしまいます。
「無償にて、修理させていただきます。」とお答えしました。
施工後、7年くらい経過しております。
でも、あまりにもひどい状態ですね。
持って帰って、組み立てます。
一番下の基礎石がかなりしっかり固定していて、
(というか、自分で施工したんですけどね。。。)
何とか取り外して、持って帰りました。
石にへばりついている接着剤の残り、をしっかりとそぎ取ります。
これが残っていると、また施工不良になります。
接着剤の材質が基本的に違います。
このように、スクレーバー(刃のついた道具)ではがれるようなものは
固定しません。
硬くて、グラインダーなどでスリ落とさないと取れないのが普通なのです。
きれいに取り去ると、
もう一度接着剤で固めます。
石材専用の接着剤。これはかなり強力に固まります。
これは、固まるまで約1日かかりますが、
非常に強力です。
早く固まるタイプのものもありますが、
強度が比較にならないほど悪いです。
あとで施工不良になります。
もともとの接着剤はその速乾性タイプなのかもしれません。
噂ですが、
この中国製の収納箱は施工が甘いので、
いつ外れるかわからない。
ので、
「屋根の石だけで持ち上げるといつ外れて
落ちてしまうか分からないから、
そこの石をもって運べよ」
と、同業者の石屋さんから聞いたことがあります。
7年もった(いや、もってないかもですが)ので、
良い方なのかもしれませんが。。。
とにかく、お墓、およびその付属品は
10年保証、なのが一般的なのですが、
7年もって良い方だとすると、
お墓の付属品としては使えない、
ということになります。
他に一基のみ、この納骨箱を設置しているので、
そちらも確認しておきます。
その後、
接着しなおしました。
しっかりと固まれば、10年以上は持つはずです。
このようなものは、部材のみ、中国で作ってもらい、
組み立ては日本で、あるいは自分で組み立て
という方法でないと、お墓には使えませんね。
メイドイン中国製品はいろいろなことを考えておかないと
行けない、改めてそう思いました。