普通の河原にある石。
それ自体はただの石です。
それに文字を刻むことによって、
価値が生まれます。
それを「碑」といいます。
何かを記念として留めておきたい。
そう思った昔の人は
石に文字を刻んだらどうだろうか、
と考えたはずです。
石なら長い間、存在し、風化もしない。
そこに文字を刻んだら、
長く記念として残り、
その文字を読めば、この記念の石を
作った人は何を伝えたいのかと
わかるはずです。
そうやって、「碑」がつくられていくうちに、
亡くなった人、
その人を忘れたくない。
いつまでも覚えておきたい。
後世までその偉業を伝えたい。
そう考えた人が
遺体を埋葬したしるしの石に
文字を刻もう。
そうすれば、「碑」となり、
長く忘れす、人々の心に残ってくれるかも
しれない。
そう考えて、石の墓標に文字を
刻んでいったのかもしれません。
ただの石に文字を刻む。
それによって、「碑」となる。
文字を刻む行為が大切な人への想いを
石に託すことになるのではないかと、
そう思います。
















