「雨漏りしないお墓」ってどんな構造?
「お墓の中に、雨って入らないんですか?」
ずいぶん昔、お客様にそう尋ねられたことがありました。
当時、雨漏りしないお墓を施工する以前で、そういう意識すらなかった頃です。
突然、そうお客様から聞かれ、どう答えたか覚えていないのですが、
残念ながら、しっかりとした返答が出来なかったように記憶しています。
ほんとに頼れる石材店なら、この程度の質問にもしっかりと答えられるはずですよね。

◇兵庫県豊岡市のお墓のアドバイザー大北和彦です
兵庫県豊岡市のお墓と墓石のアドバイザー、おおきた石材店です。
☑ 兵庫県北部で唯一の「お墓ディレクター1級」
☑ 雨漏りしないお墓「信頼棺®」正規代理店
☑ (一社)日本石材産業協会正会員
☑ お墓の法律のプロ、「墓地管理士」取得
おおきた石材店はお墓のことを全く知らない人にも、お墓を建てる時に大事なことをわかりやすくお伝えすることを第一に考えて情報発信しています。
今の私なら、こう答えるかと思います。
「昔のお墓」と「今のお墓」の違い
昔ながらのお墓は石を積み上げただけの構造が多く、どうしても隙間から水や湿気が入り込みやすいものです。
その結果、骨壺の中に雨水が溜まったり、隙間から蜂などの害虫が侵入してしまって…という声を実際に聞くこともあります。実際問題、お墓の工事でお骨壺を開けてみたら、水がいっぱい入っていた、ということは、よくあることですし、中でミツバチが巣を作っていて、蜂がいっぱいとんでいた、ということもよくあることです。

水の中に水没してしまったお骨
せっかく建てるなら「中まで安心できるお墓」を選びたいですよね。
では、“雨漏りしないお墓”はどんな工夫をしているのでしょうか?
昔のお墓と今のお墓の違い
従来のお墓は、地面に石を積み重ねただけの納骨室が多く、どうしても隙間ができてしまいました。また、関西地方は基礎工事が十分ではないお墓が多く、石がズレたり、傾いたりということが多く発生してしまうお墓が多かったのです。
そこから雨水や湿気、害虫が入ってしまうことが、トラブルの原因、になることもあります。
一方、今のお墓は見えない部分にきちんと手をかけることで、ずっと安心できる構造になってきています。関西でも基礎工事は住宅と同じベタ基礎が普通となりつつあります。(一部、そうでないおはかもありますが。。。)

お墓にも住宅と同じベタ基礎工法
※ ベタ基礎工法のお墓の基礎部分。この上にお墓の石が乗ります。
雨からお骨を守るための工夫
現代のお墓には、次のような工夫が取り入れられています。
しっかりした基礎工事
最初にコンクリートで土台を固めることで、地面からの水の侵入を防ぎます。と同時に軟弱な地盤でも鉄筋の入った基礎コンクリート施工することで、お墓の石が傾いたり、沈んだりということを防ぐ効果があります。
密閉性の高い納骨室

石材専用接着剤でのお墓工事
石と石の合わせ目に石材専用の接着剤を用いたり、固定金具を使用して、すき間からの水分を遮断します。
丈夫で長持ちする素材選び

水の吸水が少ない石材を使用
水を吸いにくい石材や劣化しにくい材料を使うことで、内部環境を安定させます。
こうした工夫のおかげで、「お墓の中に水がたまるのでは?」という不安がぐっと少なくなりました。
「信頼棺®」という新しい選択肢
さらに近年では、納骨室そのものを“棺”のように設計した**「信頼棺®」**という新しい特許取得工法も登場しています。
〇 雨水や湿気が入りにくい構造 ~住宅と同様に湿気をシャットアウトしやすい構造
〇 地震でもズレにくい安心設計 ~「地震に強いお墓」構造と併用することで安心できる構造に
〇 長く清潔な状態でお骨を守れる ~お骨を清潔な状態で保つことが出来る唯一の構造
といった特徴があり、住宅のように「これなら安心できますね」と多くの方から、ご支持いただいています。。
お墓選びで大事にしたいこと
お墓は、表から見える部分の石の美しさやデザインも大切ですが、実は「中がどうなっているか」が安心につながる一番のポイントです。
見積もりのときには、ぜひこんな質問をしてみてください。

「納骨室の作りはどうなっていますか?」
「雨や湿気への対策はされていますか?」
「完成後に内部を確認できる写真はもらえますか?」
きちんと答えてくれる石材店なら、きっと長いお付き合いも安心です。
まとめ
お墓は一度建てたら何十年、何世代も使い続けるもの。
だからこそ、見えない部分にしっかり気を配ることが、未来の安心につながります。
「雨漏りしないお墓ってどういうもの?」と気になった方は、どうぞお気軽にご相談ください。