今日は春分の日。お彼岸の中日です。
お墓参りに足を運ばれる方も多い、一年の中でも特別な一日。そんな今日、少し重いテーマを書かせてください。
「地震でお墓が倒れたら、どうなるのか」——ということです。
2022年、福島の墓地で見たもの
2022年3月、福島県沖を震源とする地震が発生しました。私はその後、被災した墓地の状況を視察する機会を得ました。
目に飛び込んできたのは、無残に倒れた墓石の光景でした。竿石(さおいし)と呼ばれる縦長の石が横に倒れ、台石からずれ落ち、中にはカロートの蓋が割れて、内部がむき出しになっているお墓もありました。

石材店として数多くのお墓に関わってきた私でも、実際に被災地の墓地を目の前にすると、言葉を失いました。
倒れた墓石の前で、手を合わせることもできずに立ち尽くしているご遺族の姿が、今でも頭から離れません。
墓石が倒れると、何が起きるのか
「墓石が倒れる」というのは、単に石が横になるだけの話ではありません。
まず、お墓参りができなくなります。倒壊した石は重く、素人が起こすことはできません。石材店に依頼して修復するまでの間、ご先祖様の前に手を合わせることもままならない状態が続きます。
次に、カロートが損傷するリスクがあります。墓石の重みがカロートの蓋や壁に直接かかることで、ひび割れや破損が起きることがあります。最悪の場合、カロートが開いた状態になり、中に納められていたお骨が露出・散乱してしまうことも。
大切なご先祖様のお骨が、外にさらされてしまう——。そんな状況を想像するだけで、胸が痛くなります。遺族にとって、これ以上つらい光景はないと思います。
さらに、隣のお墓を傷つけてしまう可能性もあります。倒れた石が隣接するお墓にぶつかり、他家の墓石を破損させてしまうケースも、被災地では実際に起きていました。

お墓ディレクターの視点
福島の墓地を視察したとき、「これは人ごとではない」と感じました。但馬・豊岡も地震と無縁ではありません。日本海側でも過去に大きな地震が起きています。「うちのお墓は大丈夫だろう」という思い込みが、最も危険だと思っています。
地震対策は「石を守る」のではなく「お骨を守る」ため
地震に強いお墓づくりというと、「墓石が倒れないようにする」ことだと思われがちです。もちろんそれは大切なことですが、私が本当に伝えたいのはその先にあります。
墓石を守ることの目的は、カロートを守ること。カロートを守ることの目的は、お骨を守ること。
つまり、地震対策の本質は「大切なご先祖様のお骨を、いつまでも安全に守り続けること」にあります。石が倒れなければそれでいい、というものではないのです。
おおきた石材店の地震対策——3つの柱
私が施工する地震に強いお墓は、3つの考え方を軸にしています。
- 基礎の強化(トップベース工法):地盤に対してしっかりとした基礎を設けることで、揺れに対する土台の安定性を高めます。

- 石と石の接合(耐震ボルト・樹脂モルタル):墓石の各パーツを耐震ボルトと樹脂モルタルと固定金具のトリプルでしっかりと固定します。従来の接着剤だけでは、大きな揺れに耐えられないケースがあります。

- 柔軟性のある接着(石材専用弾性接着剤):石材専用の弾性接着剤+プチルゴムを使うことで、揺れのエネルギーを吸収し、石が割れたりずれたりするリスクを軽減します。

なお、よく見かける「免震パッド(ゴムシート)」については、実際には倒壊を防ぐ効果が低く、むしろ不安定になる事例もあるため、おおきた石材店では採用していません。
地震対策と信頼棺®——両輪で守る
地震に強い構造で墓石の倒壊を防ぎ、さらに信頼棺®の防水・堅牢なカロート構造でお骨を守る。この両輪が揃って初めて、本当の意味で「安心できるお墓」になると私は考えています。
お彼岸の今日、お墓の前に立ったとき、「このお墓は大丈夫だろうか」と少しでも気になった方は、ぜひ一度ご相談ください。現地を見て、正直にお伝えします。













