Q260~お墓の意味って何?(トリセツ⑧)
お墓の意味には、大きく3つの意味合いがあると思います。
① ご遺骨の収蔵装置、としてのお墓
人は死ぬと、魂(こん)と魄(はく)に分かれる、といわれております。
それは以前にお伝えしました。
つまり亡くなった後、仏壇には、魂、たましいがお祀りされるんですね。
でも、魂は見えない。
なので、信心深いおじいちゃん、おばあちゃんは
当時のご住職に、ことあるごとに教えられ、諭され、
お仏壇の意味を身をもって知っていたので、
大事にされてきたわけです。
でも、その子供、孫たちは、そういって教えてくれるご住職もいませんし、
おじいちゃんは亡くなっていて教えてくれません。
なので、
否応なく、仏壇の意味合いが分からなくなってきているわけです。
なので、
「仏壇、一番安いものでいいんじゃない?」
「いや、むしろなくてもいいんじゃない?
何年かに一度、法事の時、お寺さんが拝むだけなんだから。。。」
ということになりかねないわけです。
そして、お墓。
お墓はご遺骨を収蔵する設備、というのが第一義です。
つまり、魄、つまりお骨を納めておく場所なんです。
なので、非常に分かりやすい。
実際に亡くなった人の一部ですから。
その大事なお骨を収める場所、お墓ですから。
なかなか「なしでいい?」
とはなりにくい。
でも、最近お墓以外に埋葬、埋蔵、収蔵されることが
あります。
散骨、樹木葬、海洋散骨、永代供養墓、など。
でも、これらも
火葬大国、日本ならではですね。
全体の95%以上が火葬される日本だから、
こういった供養方法が起こるのであって、
土葬が大半のアメリカなどはほとんどこういう葬送はない、
のではないかと思います。
もちろん、土葬なら今の巨大な家墓も建てることも難しいですが。
第一義として、
お骨の収蔵施設としてのお墓の意味、
これは誰でもよくわかる大事な意味合いだと思います。
次に、
② 死者との対話の対象としてのお墓
ですね。(続く)
お墓って何?②~死者との対話の対象
お墓って何?③~お墓参りの効用