全く同じお墓でも、建てる場所によって、価格は変わります。ご存じでしたか?

おおきた石材店 代表 大北和彦
〇 お墓ディレクター1級
〇 墓地管理士
〇 石材施工技能士1級
〇 技能顕功賞
〇 一般社団法人日本石材産業協会正会員
おおきた石材店
昭和の初めより三代続く、兵庫県豊岡市の小さな石材店。震度7の地震でも倒れなかった「地震に強いお墓」と特許技術「雨漏りしないお墓、信頼棺」の正規代理店。百年後に残るお墓を作っています。

同じお墓でも、市営霊苑のような、施工しやすい場所と里山の中腹、みたいな歩いても大変な場所でお墓を建てるのは、同じだとは、お墓の素人でも思わないと思います。

こういう市営墓地みたいな、平地でお墓を建てる場合、ほとんど移動コストってかかりません。トラックに乗せて、お墓の隣りまで行って、そこからクレーンで下ろすだけ、ですから。でも、、、

このような、小高い山の上に田舎のお墓はよくありますが、お墓の石、材料、コンクリートなどすべてをここまで上げなくてはいけない。その上まで上げるコストは平地のお墓にはかからない経費です。
「コンクリートを作る」のも山の上では簡単ではない
一つの例として、お墓の基礎に使うコンクリートを例にお話しします。
昔のお墓はコンクリートなんて使わなかったのですが、最近は山の上だろうが、平地だろうが、コンクリートの基礎を必ず施工します。この材料を運ぶだけでも、想像以上のコストがかかるのです。
しかも、
コンクリートって、賞味期限がとても短い、って知っていますか?
コンクリートはセメントと水と砂と骨材とその他の添加剤でできています。化学反応でそれらの素材は次第次第に固まっていくのですが、その時間はすごく短いです。すべての材料が混ざっていて、時間とともに固まっていく状態のコンクリートは「生コンクリート」といいます。
「生コンクリート」を山の上まで運んでいると、距離が長いので、運んでいるうちに固まってしまう、ってことが
結構あります。そこで、「生コンクリート」になる前、水の量を半分くらいに留めて運び、現地で残りの水を加えて「生コンクリート」にして施工する、という方法を取ります。
もう少し水を加えたら生コンクリートになる、という状態で、山の上まで運んでそこで、ミキサーに入れて、水を適量加えて、生コンクリートにして、それを施工する。
普通なら、コンクリート工場から持ってきたものをそのまま施工できるんですが、
一度ミキサーを使って、練り直してそれから施工する。
また、水道がない山の中なら、水も別途用意しないといけない。などの理由で、山の上、道路から離れた場所にあるお墓はどうしても見積費用が高くなりがちです。
お墓工事はそれだけではない

それ以外でも、石の運搬、すべての資材の運搬、残土が出れば、その残土の運び出し、ありとあらゆる材料をそこまで運び上げ、運び出さないといけない。
時間と経費が市営霊苑とはかなり異なることは明白です。
例えば、その通路の工事前に通路の養生、設置にかかる時間、工事終了後に通路の解体、原状回復にかかる時間。それらを加えたら、1日、2日と余計な時間がかかります。
一日の工事でも、その日必要な材料を持って上げる時間、持って下ろす時間。それらが一日1時間かかるとしても、一週間かかれば、1日分、2週間なら2日分、余計に工事日程が必要となります。
お墓の見積金額を大きく左右する
こういった追加費用が発生するのも、お墓の工事を見積する際に大事な部分です。これを想定できるか、出来ないかが極めて大きいです。
あらかじめ想定できる真面目な石材店の場合
それを含んだ見積総額なので、数社との相見積(見積金額の比較)となった際、少し高めとなります。
悩むCさん少し高いわね。どうしてこうなるのかしら。他の業者の見積はもっと安いのに。別の業者にした方がいいわね。安いのが一番。
となって、負けてしまって、別の業者を選定されてしまう、ということが実はよくあります。
ただ実際にかかる費用に近い金額なので、選んでいただいた場合は、工事が終わった後、納得感があります。
あらかじめ想定できない石材店の場合
一方、それを想定できない業者の場合、最初の見積金額はそれを含まない見積なので、



あら、一番安い見積金額ね。ここがいいわ。ここに決めましょうよ。
となりますが、実際に工事が始まってから、この部分の費用が必要になってくるので、



実は、追加費用が発生してしまって。。。(実は元々必要でしたが。。。)
ということになり、最終的には、最初の割高な石材店さんとそんなに違わない請求額となってしまった、となるかもしれません。



こんなことなら、最初の少し割高な石材店さんにすればよかった。とても親切に、いろいろ教えてくれて、良い感じだったのに。。。金額で決めてはダメなのね。
更に、こんなこともあるかも。。。
あまり良くない石材店の場合
当然、最初の見積金額は一番安くて。。。



あら、ずいぶん安いわね。この石材店さん。ここに決めよう。やっぱり安いのが一番ね。
工事の途中で、急な電話が入り、



実は、追加費用が発生してしまって。。。(当然知っていましたが。。。)
最終的には。。。



結局、いただいた見積よりもずいぶん高価になってしまったわ。一番高くついたじゃない。。。どういうこと!!
となって、トラブルの原因になってしまう、ということも。
見積金額だけでは、決めてはいけない、という例でしたが、素人目線では、この見積金額の違いを見分けることはほぼ不可能です。
まとめ
見積金額は大変大きな判断材料です。でも、それだけで決めてしまっては、大きな落とし穴があるかもしれない、という話でした。
まあ、3番目のあまり良くない石材店はほとんどいないと思いますが、2番目の経験値の浅い石材店さんは割とよくいそうです。
石材店の選択肢としては、石材店との相性、丁寧な説明力、こちらの都合を配慮してくれる、専門的なことを説明してくれる、分からないことをわかるまで教えてくれる、連絡をこまめにとってくれる、などたくさんの選択肢があるはずです。
「費用が安い」という一番分かりやすい部分だけで判断するのは、リスクも高いということをよく理解してください。



















