兵庫県豊岡市のお墓と墓石のアドバイザー

五輪塔を考える

    
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五輪塔を考える

五輪塔とは

 

DSC_0046

このようなお墓のことですね。

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赤文字で記した5つの石が五輪塔です。
(正確には、上の二つは、くっ付いているので、4つの石ですが。。。)

その下の石は、台なので、その形に意味はありません。
どんな形でもいいということです。

上の5つの石には、しっかりとした、仏教的な意義があります。

 

五輪塔の意味とは

五輪塔とは、おそらく日本独自のお墓の形で、
真言宗の中興の祖と呼ばれる覚鑁(かくばん)上人が考えられて、
広められたお墓の形です。

五大思想という古代インドを祖とする思想が根本となっていて、
この世のあらゆるものはこの五つが基になっているという考え。

その五大思想に浄土思想とを合わせて
「五輪塔のお墓には、「死後は成仏し、往生できる」という意味がある」
という意味を付け加えられたのです。

その後、
「五輪塔のお墓に埋葬すると、死者はみな成仏できる」
「五輪塔を墓地に建てると死者はみな成仏できる」
という考えが広く日本全国に広まり、
お墓の横綱とまで言われました。

上流階級の人々はこぞって、五輪塔のお墓を建てました。
それが、末法思想の時代にのって、大流行したのです。

つまり、
「五輪塔」のお墓とは、
ここに収まるだけで「極楽浄土に往生できる」ことが約束された、
最もお墓にふさわしいもの、だと言えるでしょう。

最近は、代々墓を建てて、その横に五輪塔を建てて、
供養塔とされている場合も多く見かけますが、
「五輪塔」自体を「お墓」として、その中にご遺骨を収めるのも
正しいお墓の建て方なのです。