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    「山の上のお墓を下に下ろしたい」の落とし穴

    先日、電話にてご相談がありました。
    「山の上にお墓があるんです。そのお墓に上がるのが大変なので、下に下ろしたいんです」

    ◇ お墓ディレクター1級:お墓のプロの証、1級取得者は全国で2桁
    ◇ 墓地管理士:お墓、納骨堂、永代供養墓の法律の専門家
    (一社)日本石材産業協会正会員、兵庫県支部理事
    ◇ 石材加工技能士1級:石の加工の技能を表する国家資格
    ◇ 雨漏りしないお墓「信頼棺®」正規代理店
    ◇ 「地震に強いお墓」施工店

    おおきた石材店

    昭和の初めより三代続く、兵庫県豊岡市の小さな石材店。震度7の地震でも倒れなかった「地震に強いお墓」と特許技術「雨漏りしないお墓、信頼棺」の正規代理店。百年後に残るお墓を作っています。

    目次

    田舎では多い山の上のお墓

    田舎ではよく見かける山の上の墓地。中腹とか、山の登り口などにもよく見かけます。いわゆる「見晴らしのいい場所」です。

    「景色がいい場所」と「見晴らしのいい場所」は必ずしもイコールではないと思いますが、基本的には、「見晴らしのいい場所」です。これには理由があって、自分の実家、住んでいたところ、が見える場所、あるいはその一部が見える場所に建てられています。これは民俗学者「柳田国男」さんの著書「先祖の話」に出てくる説なんですが、詳しいことは本を読んでください。

    昔は見晴らしのいい場所に建てていて、現在はお参りしやすい場所に建てる。

    基本的にそれは全く問題ないと思いますし、時代とともに変化するべきことなのかな、と思います。ただ、どこに下ろすか、が極めて大事なのです。

    「家の裏の畑をつぶして建てたい」

    そのお電話の方は、「家の裏に畑があるんです。その畑をつぶして、お墓をそこに下ろしたい」とおっしゃいました。

    私はこう尋ねました。

    おおきた

    その畑はあなたの土地ですか? 畑として登記されているあなたの名義の土地ですか?

    悩むCさん

    はい、そうです。私の土地です。

    分かったことは、「個人名義の畑として登記されている場所にお墓を建てたい」ということ。

    でも、その畑にお墓を建てることは、法律に触れる行為になりますよ。

    「無許可墓地」には建てられない

    墓地、墓石に関する法律は、「墓地、埋葬等に関する法律」という法律で定められていますが、その第10条には、以下のように定められています。

    ”第10条 墓地、納骨堂又は火葬場を経営しようとする者は、都道府県知事、市町村長の許可を受けなければならない。

    墓地の経営、という言葉が少しあいまいですが、今までの判例等の経緯から

    お墓は、都道府県知事、市町村長の許可を得た土地でしか、建てることが出来ない

    と判断されているようです。

    個人所有の土地に許可が出ることは通常ほぼないので、あなたの所有する畑にお墓を建てることが違法行為に当たる可能性が高いです。つまりその土地は「無許可墓地」ということになります。無許可墓地にお墓を建てる、ということは、完全な「墓埋法(墓地、埋葬等に関する法律)」違反ということになります。

    さらに、問題があります。

    改葬手続き、出来ません

    お墓、正確には、その中に埋蔵されているお骨を別の場所に移す場合、「改葬許可申請」という手続きが必要になります。

    今お墓がある山の上の墓地、こちらも「無許可墓地」の可能性がありますが、管理者がいらっしゃれば、管理者から「埋蔵証明書」の発行をされると思います。管理者がいない、または個人所有の無許可墓地、である場合でも、何とか発行はされると思います。

    問題は、受け入れ側です。

    その自己所有の畑名義の土地にお墓を建てる想定の「改葬許可申請」では、許可はおそらく出ません。土地が「無許可」なのですから。そのどちらも許可を出す手続きは同じ窓口です。豊岡市でいうなら、「生活環境課」という窓口です。誰が考えても許可が出るとは思えないですよね。

    「じゃあ、どうすればいいのよ」ということになりそうですね。

    解決策もお伝えしておきます。少し面倒ですが。。。

    墓地を運営する

    豊岡を例にみると、市営墓地はありますが、旧豊岡市のみ。日高地区とか、城崎地区などは探せば、空いている墓地区画はありそうですが、但東町などは、難しい気がします。

    でも、そういった空いている墓地区画が近くにない、周囲にそういうお墓、結構ありそうですよね。

    つまりあなたと同じように悩んでいる人。
    山の上で困っている、便利な場所に移動したい、という墓地を持っている人。きっとある程度いらっしゃるのでは、と思います。

    そういう要望のある方を集めて、墓地にできそうな場所を用意し、そういう場所にみんなの墓地を引っ越しする。というのが、一番正攻法の対処の仕方です。その皆さんで墓地経営をする、ということです。

    管理者を決めないといけない、水道も設置しないといけない、手続きが大変などの面倒なこともありますが、無許可墓地にお墓を内緒で建てることを考えたら、はるかにいい方法だと思います。

    無許可墓地。建てたあなたはいいでしょうけど、そのお墓を継承するあなたの子供、孫たちは、お荷物を背負わされているようなものです。

    将来、きっともう一度、改葬しないといけないことになります。

    無許可墓地にお墓を建てている方、ご相談にお答えします。

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    この記事を書いた人

    兵庫県豊岡市のお墓と墓石のアドバイザー。兵庫県北部での唯一の「お墓ディレクター1級」取得。供養のプロ、墓地管理士。「お墓」に関する記事を1500以上執筆中。現在お墓に関する記事を365日毎日更新継続中。(一日怪しい日があるが。。。)地震に強いお墓と雨漏りしないお墓を建てています。

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