豊岡市営西霊苑でとても多い不具合があります。
豊岡西霊苑では、この構造のお墓が多い、と書きました。
正面に入り口があって、その左右に短めの石を設置している構造です。
そして、私が施工したお墓。
階段は違いますが、基本的な構造は一緒です。この形、いくつかの石の組み合わせなんですが、一番弱い場所って、分かりますか?
この部分です。(赤枠の部分)
比較的小さな石で出来ていて、しかも、手前は何もない。つまり、手前に押し出されたら、落ちてしまうのです。
この部分の石が押し出されて、手前に落ちそうになっているお墓、かなりたくさんあると推定します。西霊苑にですが。。。ちなみに、内緒ですが、私が現在工事しているお墓の2件隣のお墓もすでに押し出されて、「ご自由にお持ち帰りください」状態になっております。。。(誰かに持って帰られる、のではなく、簡単に取り外せる状態にあるということ)
これは、構造上、仕方のないことなのです。特に、以前の固定金具のなかった頃のお墓は、外れないのが奇跡、というくらい外れまくっておりました。今、外れるのは、施工不良か、手抜きだと言われいても仕方ないですけどね。
ただ金具を付ければ何でもいい、というのは違います。昔、私も使っていた鉛の部品が含まれた固定金具はダメです。「本体打ち込み式」と呼ばれる形状のやつですね。
その一部が鉛(なまり)で出来ているんですが、簡単に緩みます。どうせ金具を付けるなら、「ウエッジ式」と呼ばれる形状の金属アンカーでないとダメです。しかもオールステンレス製のものを。
鉄製だと腐食膨張して、石を破損する原因になります。ウェッジ式の方が穴が小さくて済むので、空けやすいですし、石にも負担が少なくで済みます。
で、おおきた石材店の場合、
石同士はまず専用接着剤で固定、その上に、ウェッジ式の固定金具で固定。更に、外れやすい前の石の外れ防止のため、基礎のコンクリートと石も同じウェッジ式アンカー金具で固定します。(上の写真)
その上から、コンクリートを施工して、金具ごと埋め込むので、ほぼ外れません。というか、もし、解体依頼が来たとき、大変だろうなってときどきふと思ったりするくらいです。(^_^;)
関東型の外柵ってありますよね。最近、時々見かけるようになりましたが、、、
これも実は、関東の石屋さんがこの弱点を発見して、構造上、弱点をなくそうとして、今の親柱付の関東型外柵を考え出したのでは。。。と、私は考えております。(違うかな。。。(^_^;)。
個人的には、この関東型あまり好きではないので、めったに作りません。入り口が狭くなるのでね。間口(入り口)の狭い墓地では、避けた方がいいのでは。(これは違う話なので、また別の機会に。。。)
◇豊岡市西霊苑でのお墓情報
① 墓地選ぶ前に知っておくべきこと
② 最も大事な墓地の構造
③ よく見かける不具合
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